「僕としてはツンデレ学級委員長っぽく」“月ノ美兎”誕生エピソードをイラストレーターねづみどしママが語る
「起立! 気をつけ!」
にじさんじ所属の人気ライバー、月ノ美兎の号令で始まった「月ノ美兎と一緒に受けるイラストレーターねづみどしのN高イラスト授業」。
本放送では、番組の進行を担当する月ノ美兎をはじめとするキャラクターデザインを手掛けた、イラストレーターのねづみどし先生のイラスト授業の模様が、N予備校・ニコニコ生放送にて配信された。
ここでは、放送内で語られた、ねづみどし先生がイラストレーターを目指すようになった経緯や、にじさんじでデザインを手掛けることになったきっかけ、人気ライバーを生み出したエピソードなどを書き起こし形式でお届けしていく。
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「月ノ美兎と一緒に受けるイラストレーターねづみどしのN高イラスト授業」
※本記事はニコニコ生放送での出演者の発言を書き起こしたものであり、公開にあたり最低限の編集をしています。
ねづみどし先生によるN高イラスト授業の開幕
ねづみどし:
イラストレーターのねづみどしと申します。よろしくお願いします。
月ノ美兎:
よろしくお願いいたします。お久しぶりです!
ねづみどし:
お久しぶりです。
月ノ美兎:
では、さっそくですね、ねづみどしさんのご紹介をかねて、いろいろと聞いていきたいと思います。今回はねづみどしママの手元が映るかたちなんですね。
ねづみどし:
そうですね。はい。
月ノ美兎:
わたくしとは、じつに1年以上ぶりですね。
ねづみどし:
(お会いしたのは)2年以上前だと思います。もう2年たったのかっていうのが大きいです。
月ノ美兎:
なかなかね、お話する機会もないですからね。
ねづみどし:
そうですね(笑)。
月ノ美兎:
まずお聞きしたいんですけど、ねづみどしママはわたくしのお母さんであると同時に、イラストレーターとしていろいろな仕事をされていると思うのですが、イラストレーターとは実際にどのようなお仕事をされているんでしょうか?
ねづみどし:
人によっていろいろバラバラなんですけど、僕の場合は、にじさんじさんのLive2Dイラストの制作だったり、アプリゲームのキャラクターのイラストだったり、書籍の表紙だったりとかです。イラストレーターの仕事について調べると、検索の上位にでてきやすい仕事をメインにしてます。
月ノ美兎:
なるほど。それはキャラクターのデザインも含まれるんでしょうか。
ねづみどし:
そうですね。キャラクターデザインとかも含まれます。
イラストレーターになったきっかけは「描いてみた」生放送を見て
月ノ美兎:
いろいろと多岐にわたるお仕事されると思うんですけど、イラストレーターになったきっかけみたいなのはあるのでしょうか。
ねづみどし:
きっかけは、高校3年生の10月ごろに、ニコニコ生放送で「描いてみた」という放送で、真っ白なキャンバスからどんどんキャラクターが生み出されてる光景を見て、感動しちゃって。それまでは大学受験を視野に入れていたんですが、10月から急きょ変えまして、イラストレーターを目指し始めました。
月ノ美兎:
ということは、今からねづみどし先生がやろうとしている生放送で絵を描く的なことが、まさにきっかけになっていると。巡り巡っていますね。
ねづみどし:
そうですね。何が起こるか本当にわからないですね。
月ノ美兎:
いや、本当ですよね。すごいなあ。というか、ねづみどし先生、お若いんですよね。
ねづみどし:
ついこないだ24歳になってしまいました。
月ノ美兎:
いや~~~。ということは、にじさんじのライバーのデザインを始めたときは21歳とか。
ねづみどし:
21歳になった直後とかですね、多分、社長さんも同い年くらいみたいなことを言っていました。
月ノ美兎:
あっ、そうですよね。
ねづみどし:
世間はすごいなあ、みたいな。同世代で社長の人もいるんだって。
月ノ美兎:
いやあ、本当に今は何でもありですもんね。年齢に関しては関係ない時代といいますか。
ねづみどし:
そうですね。けっこう幅広くいろいろな人が活躍されてて。働きやすくなったとは思います。
にじさんじでデザインすることになったきっかけ
月ノ美兎:
最近なんですけれども、どういったお仕事をされているんでしょうか?
ねづみどし:
最近は、にじさんじさんはもちろん多いんですが、ほかにもブラウザゲームのキャラクターデザインだったり、書籍のカバーデザインとかもやらせてもらいました。
月ノ美兎:
いまやにじさんじだけでなく幅広く活動されていて。
ねづみどし:
ありがたいことに、いろいろな方向に携わらせていただいていています。
月ノ美兎:
わたくし気になっていたことがあって、運営さんからどのような流れで「にじさんじでデザインしませんか?」と持ち掛けられたんですか?
ねづみどし:
今だから言えることなんですが……、2017年の9月か10月ころに変なメールがきたんです。スマホから送ったのかわからないんですけど、めちゃくちゃ文字が大きいメールが届いたんです。文面を見ると、バーチャルのアイドルがどうのこうのみたいな書いてあって。
月ノ美兎:
そのメールはうさんくさいですよね。多分、わたくしがねづみどしさんの立場だったら、「大丈夫ここ?」とめちゃくちゃ心配になります(笑)。
ねづみどし:
逆に、想像ができなかったからこそ受けました。今もそうなんですが、いろいろなことに挑戦してみたい気持ちがあるので、やってみようと。
月ノ美兎:
本当にありがたい話ですね。で、やっぱりねづみどしママといえば、ママのなかでも生んだ数が多いじゃないですか。
ねづみどし:
そうですね。最初のほうに一気に。合計7人ですね。多分。
月ノ美兎:
7人!? かなり多いですよね。いちばん多いくらいですか?
ねづみどし:
いや、最近ですと、ほーじろ先生【※】もかなり増えてきているので。
※える、渋谷ハジメ、伏見ガク、剣持刀也、轟京子、シスター・クレア、雨森小夜、夢追翔を担当しているイラストレーター。
月ノ美兎:
あっ、ほーじろママも多いですよね。で、わたくしたち、ひとりひとり生むのにも「こういう子を生んでください」というのがあったと思うんですが、たとえばわたくしを生み出したときに印象に残っていることはありますか?
ねづみどし:
ホームページとかでツンデレ学級委員長みたいな感じが書いてあるじゃないですか。あれの文がそのままきて。僕としてはツンデレ学級委員長っぽく……。
月ノ美兎:
いや、わたくしとしてもツンデレ学級委員長っぽく振る舞って……。あれ?
ねづみどし:
なるほど……。そうですね……(笑)。
月ノ美兎:
なんか空気悪いなあ(笑)。その当時は確か文章も違って、学園モノのヒロイン的存在って書いてあったんですよ。いつの間にか消えてたんですけど。
ねづみどし:
学園……あった気がする。でろーん(樋口楓)さんも女性からモテるみたいなのが書いてあった気がします。
月ノ美兎:
それも意識されてたかもしれないですね。当時は。
高校時代は空手部だった
月ノ美兎:
N高等学校の学生の皆さまも見てらっしゃると思うんですけど。ねづみどしママ自体はどういった学生さんだったんですか?
ねづみどし:
勉強が苦手で、英語がとくにできなかったです。なので、9教科のうちの5教科(国語、社会、数学、理科、英語)以外の4教科でバランスをとってギリギリ保っていました。
月ノ美兎:
なるほど。美術の授業であったりとか?
ねづみどし:
あ、残念なことに文系だったので、美術はとれなかったんです。でもすごく楽しい高校生活を送らせてもらいました。
月ノ美兎:
そうなんですね。高校で、絵を描いてるときに「ウェイ、何描いてんの?」みたいなこと言われませんでした?
ねづみどし:
(笑)。ああ、どうだったでしょうね……。でも体育祭の旗とかは描くことにはなりましたね。
月ノ美兎:
やはり絵がうまい人ってそうなりますよね。
ねづみどし:
絵を描いてるのが僕くらいしかいなかったんです。美術部にお願いすればいいのにとは思ってたんですけど。
月ノ美兎:
あ、美術部じゃなかったんですか!?
ねづみどし:
高校のころは空手部でした。
月ノ美兎:
えー、じゃあ、もし「ウェイ、何描いてんの?」って言われたらワンパンで沈めることができる(笑)。
ねづみどし:
(笑)。
ねづみどし先生のイラスト紹介
月ノ美兎:
ここからは、ねづみどしママのお仕事のイラストを紹介させていただきたいと思います。
ねづみどし:
はい、わかりました。お願いします。
月ノ美兎:
おおー! すごい! こちらは初音ミクさん!
ねづみどし:
ドン・キホーテさんと初音ミクさんのコラボのときに描かせていただいたメインビジュアルです。今年の干支が子年で、僕も子年生まれという縁がありまして、描かせていただきました。
月ノ美兎:
ドン・キホーテなんですね! ねずみどしママって白の使いかたがお綺麗ですね。
ねづみどし:
ありがとうございます。これはサイズが大きかったので、僕の使ってるソフトだと開きづらいっていうところもあって、なかなか苦戦したんですけど、すごいおさまりがよくできた1枚です。
月ノ美兎:
おつぎのイラスト、お願いします。おっ! これは。
ねづみどし:
これは『戦姫絶唱シンフォギア』という作品のアンソロジーコミック3作目の表紙のイラストです。
月ノ美兎:
いい絵ですね。わたくしたちですと、なかなかこういう表情をしないじゃないですか。ですから、ねづみどしママが描く、こういう表情に勢いのある絵を見ると新鮮な気持ちになるんですよね。
ねづみどし:
そうですね。いろいろの都合上(笑)。このイラストも、キャラクターの武器や装飾が細かくて、なかなか苦戦はしたんですけど、『戦姫絶唱シンフォギア』を作品として知っていたので、すごい楽しく描けた1枚です。
月ノ美兎:
ああー、いいですねえ。さすがプロの方ですね。じゃあおつぎのイラスト、お願いします。
ねづみどし:
ああ、これはにじさんじさんの2020年度のカレンダーの表紙イラストですね。
月ノ美兎:
わたくしたちですね。いいですねえ。やっぱりねづみどしママの絵って線が細くて綺麗ですよね。
ねづみどし:
ありがとうございます。線を細く描くようにはけっこう意識はしてます。
月ノ美兎:
あっ、そうなんですね。このイラストで気を付けた点はありますか?
ねづみどし:
確か、ラフのときと線画のときにうまく描けなくて、ラフを提出したあとに運営さんとすごく細かいやりとりをした記憶があります。
月ノ美兎:
ああーなるほど。剣ちゃんとガク君、静凛先輩もママが違うじゃないですか。こういうママ違いの人を描くときに気を付けることとかありますか?
ねづみどし:
もとの雰囲気をなるべく壊さず、自分のなかにどうやって落とし込めるかっていうところは、すごい気を付けないといけないところだと思っています。僕がひとりで暴走しちゃっても、それはちょっと違うなっていう感じになるんで。
月ノ美兎:
なるほど。ママのなかでもねづみどしママはいろいろなライバーさん描くことが多いと思うんですよね。自分以外が担当されたライバーを描く絵師さんってそこまでないですよね?
ねづみどし:
ないですね。両国国技館のライブのキービジュアルで初めてジョー・力一さんを描いたときはすごく勉強になりました。あと、僕がジョー・力一さん描いていいんだ、やったーみたいな感じでした。
月ノ美兎:
(イラストを描く際に)難しかった人とかいます? 力一さんですか?
ねづみどし:
ジョー・力一さんはすごい濃い顔で逆に描きやすかったです。難しかった人、誰だろう……あっ、 えるさんは毎回、お腹らへんのバッグで手こずりますね。
ライブドローイングで月ノ美兎を描く
月ノ美兎:
続いてはね、ライブドローイングのコーナーなんですけれども。
ねづみどし:
はい、ついにきてしまいましたね。ああー緊張する。
月ノ美兎:
ライブドローイング、やる側のプレッシャーってハンパじゃないと思うんです。
ねづみどし:
やばいですね。
月ノ美兎:
皆さん本当にプレッシャーすごいだろうなっていう目で見てくださいね。それでは、いったいどのような感じで魅力的なキャラクターが生み出されるのか、ライブでイラストを描く様子をのぞかせていただきましょう。では、よろしくお願いします。
ねづみどし::
はい、よろしくお願いします。今日は今朝から、このことばっか考えてました……どうなるんだろうって。
月ノ美兎:
そういえば、ねづみどしママが描くわたくしのイラストもだんだんと幼くなっていって。
ねづみどし:
そうなんですよ。僕も自覚しています。
月ノ美兎:
幼くなっていったのは、無意識にだったんですか?
ねづみどし:
描いてるうちに、「委員長はこうじゃないな、違うな」というのをくり返していったら、『ONE PIECE』のチョッパー理論で、どんどん丸く小さくなっていったんですよね。
月ノ美兎:
漫画の連載とかで、キャラクターに合わせて見た目変わっていくみたいなことありますもんね。
ねづみどし:
そうですね。1巻と16巻で違うぞ、みたいな感じで。
月ノ美兎:
イラストを描く際の描き出しの順番って人によって違うと思うんですけど、ねづみどしママは基本、輪郭からですか?
ねづみどし:
いえ、今日はちょっと急いでいるので。基本的にバラバラで描きやすいところからです。手から描くときもあります。
月ノ美兎:
手から!?
ねづみどし:
手が前に来てる構図とかのときは、手から描き出したほうがダイナミックな構図がとれるので。
月ノ美兎:
なるほど、そうなんですね。今回はライブドローイングだから、いつものペン入れとはまた違うんですね。
ねづみどし:
そうですね。普段でしたら、下書きを描いて、ラフを描いて、ラフを綺麗にして、そこからようやく線画に入る感じです。線画の段階で楽をしたいので、その前にいろいろ描いちゃうんです。でも今日はそこを全部飛ばさないと間に合わないので。
月ノ美兎:
もう完成図のイメージはあるんですか?
ねづみどし:
微妙ですね……。まあでも、バストアップのちょっと簡単な構図ではあるんですが、なんとなくは。
月ノ美兎:
ちょっとすみません、くしゃみが出ますね。
ねづみどし:
大丈夫です。
月ノ美兎:
(くしゃみ)
ねづみどし:
お疲れ様です。
月ノ美兎:
くしゃみをして労われるのは新鮮ですね(笑)。わたくしも以前、noteとかに描いたときが、あっ……。
ねづみどし:
え?
月ノ美兎:
すみません、2砲目が出そうだったんですけど出ませんでした(笑)。
ねづみどし:
何かエラーが起こったのかと思いました(笑)。
月ノ美兎:
わたくしもたまにイラストを描くのですが、何か考えながらとか、人としゃべりながらとか、描くのはなかなかきびしいですね。
ねづみどし:
ああ、僕は普段から家で仕事してるときは話しながらや歌いながら描いているので。
月ノ美兎:
あっ、そうなんですか。へぇ~~。
ねづみどし:
周りの音を全部消さないと、あんまり集中できないんです。ですので、大音量で音楽を流して唄を歌ったり、ずーっとしゃべりながらやっています。
月ノ美兎:
ねづみどしママは、ほかのママとお話する機会はあるんですか?
ねづみどし:
全然ないですね。何度か竹花ノート先生と通話させていただいたくらいだと思います。
月ノ美兎:
あっ、ないんですね。わたくしはてっきりそういう界隈みたいなのもあるのかなって思ってました。
ねづみどし:
あっ、でもあると思いますよ、僕が馴染めてないだけだと思います(笑)。
月ノ美兎:
あれっ、ねづみどしママ……最初からいるのに……(笑)。ということは、さぎょイプでお互い絵を描きながらみたいなみたいなシチュエーションはあまりないんですね。
ねづみどし:
そうですね。さぎょイプは地元の高校のころからの友だちとくだらない会話をしていることが多いです。ゲームをやっている人もいれば寝転がりながらやっている人もいたりと、みんなバラバラのことをしながら通話しています。
委員長とヘアピン
月ノ美兎:
わたくしたちを生む際に、最初のデザインのときにたとえば髪型はこういう感じでお願いしますみたいな、上位存在からの指示はあったんですか?
ねづみどし:
あー、色についてはあったと思います。
月ノ美兎:
えっ!? イメージカラーみたいなのって決まってたんですか?
ねづみどし:
いや、イメージカラーというよりも髪の色とかですね。
月ノ美兎:
あっ、髪の色ですね。なるほどなるほど。イメージカラーに関しては、わたくしたちは勝手に決めてしまっているので……。
ねづみどし:
でもイメージカラーを決めてもらえるのは、こちらとしても正直すごいありがたいです。何かしらのアクセントを入れる際にその色を使えるので。
月ノ美兎:
あっ、そうなんですね。ちなみになんですけれども、わたくしたち1期生は元々イメージカラーを聞かれていなくて、活動してから半年後くらいに「自分のイメージからを決めてください」と言われて。1期生のみんなで話し合いながら決めた記憶がありますね。
ねづみどし:
ああー。
月ノ美兎:
初コラボで人狼をやったときに、お互いの画面をキャプチャしていたんですけど、各々の背景を何色にするみたいな話になって。
そこでなんとなく「じゃあバラバラにしよう」って言って決めた色が今のイメージカラーに引っぱられた感じはあると思います。わたくしを見たときに、赤って思う人はあまりいないのかもしれないですけど。
ねづみどし:
いまはもう定着していますが、確かに赤要素はないですよね。
月ノ美兎:
これわたくしずっと気になってたんですけど、わたくしのヘアピンの色って赤ですか? ピンクですか?
ねづみどし:
ピンクですね。
月ノ美兎:
あっ、ピンクなんですね!
ねづみどし:
はい、ピンクと白を……えっもしかして何かありますか?
月ノ美兎:
じつはあの……最初にニコニコのイベントに出演したときに抽選でわたくしのヘアピンが当たるというキャンペーンがありまして。元々スタッフさんが用意したのがピンクと白のヘアピンだったんです。
そこでわたくしが「あっ、これ赤じゃなかったんですね」って言ったら、赤になったていうことがあって(笑)。それ以降、わたくしずっと気になっていたんですけど、これはピンクなんですね。
ねづみどし:
いや、赤ですね!
月ノ美兎:
今、変わりましたよね(笑)。
ねづみどし:
多分、赤ですね、3年前なので記憶が曖昧でした。赤ですねそれは。
月ノ美兎:
ちょっと、あれ……記憶が変わった感じがありましたけど、なるほど。ピンクかあ。見る人によって変わっていたので、なるほどって感じです。
ねづみどし:
僕の中で、ウサギが赤い目ではあるんですけど、白ウサギにちょっとピンクっぽい目。かわいいなって思ってその2色にしました。
月ノ美兎:
ヘアピンの色は指定じゃなかったんですね。
ねづみどし:
はい、そうですね。
月ノ美兎:
なるほどなるほど。で、黒髪は恐らく指定で。
ねづみどし:
黒髪は指定されました。委員長ぽさというか。やっぱ人のうえに立つ者、やっぱり髪は染められないという。
月ノ美兎:
やっぱり風紀的にそうですよね。
バーチャルライバーならではの顔の正面からの絵
月ノ美兎:
と言いつつ、めちゃめちゃ完成に近づいてますけど。すごいな。こんなに話しかけちゃって大丈夫かなって思ってたけど、めちゃめちゃ進んでますね。
ねづみどし:
もう全然、普段からもこのくらいしゃべりながら描いているので。
月ノ美兎:
わたくしのしゃべっているときってド正面じゃないですか。正面のときはコピー反転は使うことはあるんですか?
ねづみどし:
いや、イラストを描く際には使わないですね。
月ノ美兎:
ええー、めちゃめちゃ大変そう。
ねづみどし:
正面の顔って、左右対称のシンメトリーに描いちゃうと逆に違和感が出ちゃうので。そこは、左右反転しつつ同じにはならないように調整しています。
月ノ美兎:
へえええぇー……すごい! プロだ……。ド正面の絵描くの難しいですもんね。
ねづみどし:
難しいですね、なかなか目がこっち向いてくれなかったりするので……。
月ノ美兎:
うんうん。バーチャルライバーの台頭によって、正面の絵を描く機会って増えたと思うんですよね。
ねづみどし:
増えましたね。
月ノ美兎:
たまにTwitterでイラスト流れてくるときも、ド正面だと「あっ、バーチャルライバーだ」ってわかりますからね。
ねづみどし:
確かに。アイコンのイラストが正面の人だと「あっ、この人は活動してる人なのかなー」ってなって、ポチって見にいくと活動してる人だったり。
月ノ美兎:
そうそう。恐らくバーチャルライバーの最初がにじさんじだったと思うんですけど、やはりわたくしたちが正面だったというのが大きいと思っていて。
たとえば、若干顔の角度がついているもので活動をし始めていたら、追従する他のライバーの方々もその角度になっていて、もしかしたらそういう世界線もあったのかもと。
しぐれういさんとか、斜めでやってたりするじゃないですか。そういうタイプだったら、もしかしたら今の未来違ったのかなとか若干思いますしね。
ねづみどし:
ああー、確かに。あの当時、最初にKizuna AIさんの動画でリアルタイムで表情が変わっているのを見て、今でこそ慣れたんですが、当日は何が起こっているのかわかりませんでしたね。これがリアルタイムで動いてる!? と衝撃的でした。
月ノ美兎:
衝撃ですよね。もう本当に。でも、バーチャルライバーって、Kizuna AIさんとは違って、2Dで可動域も違うじゃないですか。最初に、ねづみどしママの描いた身体を基盤にやりますと言われてもイメージしづらくなかったですか?
ねづみどし:
あー、でも僕はもともと会社員を1年くらいやってまして、そこでLive2Dのデータ作ってたこともあったので、なんとなくのイメージはできましたね。
月ノ美兎:
ああなるほど。わたくしはわからなかったです(笑)。てっきりわたくしはこのデザインを基盤に3Dになるのかなと思っていたので、スマホが最初にきたときはビビりましたね。
ねづみどし:
スマホが最初にきたとき(笑)。
月ノ美兎:
これで何ができるんだろうって思いました。でも、今では当たり前のように2Dでやっていますからね。
ライバーたちからママへの母の日の贈り物
月ノ美兎:
ねづみどしママは社員さんと会う機会ってあったんですか?
ねづみどし:
ほとんどないですね。ああ、ニコニコ超会議のときにいわながさんと始めてお会いしました。あと、コミックマーケットでもふたりくらい運営さんとお会いしたました。
月ノ美兎:
コミックマーケットで!?
ねづみどし:
はい、ブース出してらっしゃっていて、僕も個人で出していたので、ご挨拶をと。
月ノ美兎:
わたくしとママはニコニコ超会議でお会いしたんですよね。
ねづみどし:
そうですね。じつは、ニコニコ超会議に行くかどうかギリギリまで悩んでいて、当日の朝5時くらいにせっかくだから行こうって決めたんです。電車に乗って向かっていたら、いわながさんから、「チケットお渡しできますよ」と連絡いただいて、並ぶ手間を省けて見学させていただきました。
月ノ美兎:
ママがライバーや社員さんと会うって当時こそのエピソードだと思うんですよ。だからライバーと会ったことあるママって、ねづみどし先生ぐらいかもしれないですね、実際。
ねづみどし:
なかなか貴重な体験をさせてもらったんだなっていう。
月ノ美兎:
当時はあれなんですよね。母の日にね、動画とか、じつは。
ねづみどし:
ああー、ね。あれはもうめっちゃ感動しましたね。
月ノ美兎:
ええ! 本当ですか。じつはリスナーさんには言ってないんですけど、活動を始めて最初に迎えた母の日に、ママありがとうっていう動画をひとりずつ撮って、それをつなげてママに送ったっていうことがあったんですよね。楓ちゃんがやろうって言ってくれて。
ねづみどし:
いやもう、めちゃめちゃ感動しましたね。
番組では、本記事で紹介した以外にも、N高・N中等部の生徒から事前に募集したイラストを、ねづみどし先生が添削するコーナーも。イラストに対する生徒たちのさまざまな悩みを、実際の調整イラストを含めて、ねづみどし先生からフィードバックが行われた。
そして番組の最後には、イラストレーターや絵に関する仕事を目指す生徒に向けて、
絵を仕事にがんばってイラストとか描いてる人たちに、僕から言えるただひとつのことは、その好きを忘れないでほしいということです。やはり人生、壁にぶち当たったり、絵のスランプに陥ったりすることもあると思うんですけど、その壁は必ず超えられるので、自分のその好きっていう気持ちを忘れずにこれからも好きなものを毎日、たくさんたくさん描いてがんばってください。
と、ねづみどし先生からメッセージが送られ、約90分に渡る貴重な授業は幕を下ろした。
生放送を見逃した方も、タイムシフトで視聴可能なので、興味のある方は下記URLよりご覧いただければ幸いだ。
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