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お嬢さまと庶民が格闘ゲームで激突!? 『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~』の熾烈な意地のぶつかり合いが“脳天にクる”アツさ

 ニコニコ漫画の「ほぼほぼ週刊フラッパー」で連載中の『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~』(作者:江島絵理先生)は、対戦格闘ゲーム×お嬢さまというまさかの組み合わせがテーマの作品です。

 お嬢さまと庶民、“持つ者”と“持たざる者”が互いの意地を指先に込めて激突する姿は、格闘ゲームにあまり触れたことがないという方でも思わず心揺さぶられることでしょう。

ニコニコ漫画『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~ 』エピソード一覧

“お嬢さま”に強い憧れを抱く綾

 お嬢さま学校として知られる“黒美女子学院”に入学した、主人公の深月綾

 彼女もまた由緒正しきお嬢さまなのか、と思いきや……。

 入学から2ヵ月で、早くも「毎日毎日カフェ飯みてーのばっか食わされてると地味にメンタル削られてくる……!!!!」とこんな調子。

 そう、綾はお嬢さまに憧れを抱いているだけの一般的な庶民で、いい加減肌の合わないこの校風に心が折れかけていたのです。

 そんな綾と同じ外部入学生ながら、周囲からの羨望の眼差しを集めていたのが白百合さま

 その風格はまさにお嬢さまの中のお嬢さまとも言うべきもので、内部進学組の生徒たちも彼女の一挙手一投足に黄色い歓声を上げるほどでした。

 そんな白百合さまに偶然ハンカチを拾ってもらった綾は、彼女の溢れる気品とオーラにより「思わず息を呑む存在感……!!」と茫然自失に。

 しかし同時に、「――私もお嬢さまオーラを全身にまといたい……!!!」という嫉妬にも似た願望を抱くのでした。

 そしてこの後、綾は白百合さまと2度目の邂逅を果たし、彼女の知られざる一面を目撃することになります。

 ド庶民とトップオブお嬢さま。本来交わるはずのなかった両者が出会うことで、いったいどんなドラマが生まれるのか……!?

荒々しい咆哮を上げる白百合さま

 お嬢さまに憧れているだけの庶民である綾は、ご学友との会話でもボロを出すまいと悪戦苦闘。

 綾はお嬢さまたちに実家での食事内容を聞かれ、正直に答えるべきか否かと思考をフル回転させます。

 (憧れのお嬢さまにはほど遠い)迫真の表情で糖分を大量消費し、彼女が導き出した回答とはズバリ“この瞬間最も欲しているもの”。

 ……すなわち、“うま○っちゃん”でした。出てる! 育ちが出ちゃってるよ!!

 いたたまれなくなって校舎裏に飛び出し、過呼吸になってしまう綾。

 「何故只今よりにもよってうまかっちゃんが食いて~~んだ私(テメェ)ェェは!??」と、ややクセの強い自問自答をくり広げるも後の祭り。

 悲しいかな、彼女は絶望的なまでにお嬢さまとしての素質がない“持たざる者”だったのです。

 そんな綾があてもなく校舎をさまよっていると、何やら史料室から「パンッ」「パチンッ」と謎の破裂音が。

 吸い寄せられるように綾が扉を開くと、中ではあの白百合さまが美しい汗をお流しあそばされており……。

 ……しかし様子がおかしい。白百合さまの膝上には、無機質でメカメカしい箱状の物体が!?

 彼女が一心不乱に叩いていたその物体は、いわゆるアーケードコントローラー。おもに格闘ゲーマーやシューティングゲーマーなどに愛好者の多い周辺機器です。

 そして例に漏れず白百合さまも、机の上に置いたノートPCで格闘ゲームをプレイしていたようで……!

 鮮やかな手つきで大技をくり出した白百合さまの使用キャラは、見事相手キャラを撃破!

 するとすぐさま、「っっしゃオラッッ」と白百合さま自身も荒々しい雄叫びを上げるではありませんか!?

 さらには「オイオイオイど~~~した糞雑魚ッ!!!」と、聞こえているハズもない画面の向こうの対戦相手に悪態をつきはじめる始末。

 彼女のセリフを解読するに、要は“勝ちを確信して挑発行為をしてきた相手に対し大逆転勝利した”ようなのですが、それにしたって何たる豹変ぶりか。

 綾もこの信じられない光景を前に「“π4(ぱいふぉー)”……」とつぶやくしかなく。……って、まさか彼女もこのゲームを知っているのか!?

「お嬢さまってパリィ滅する?」

 史料室にて、白百合さまの知られざる一面を目の当たりにしてしまった綾。

 ひと通り悪態をつきおえた白百合さまは彼女の視線に気付き、「お願い先生に言わないで……後生ですから……っ!!!」と泣きつきます。

 しかしそのとき白百合さまに手を握られたことが災いし……後日、綾は彼女に詰め寄られてしまいます。

 綾の指には隠しきれない“アケコンだこ”が。また、あの場で効果音だけを頼りにゲームタイトルを言い当てたことからも、彼女が手練れの者であることは明らか。

 “Iron Senpai 4”……略して“π4”をたしなんでいる白百合さまは、そのことを鋭く見抜いたのです。

 思わぬ“同好の士”との出会いに舞い上がり、「ぁあァた格ゲーマ゛ッッ……」とえげつない噛みかたをする白百合さま。

 あまりの勢いに気圧された綾が格闘ゲーマーであることを白状すると、白百合さまはすかさず彼女を対戦に誘うのですが……。

 しかし、そんな白百合さまを、綾は「お嬢さまってパリィ滅する?」と冷たく突き放します!

 ほかにも“中足確認”や“複合グラップ”などの格闘ゲーム専門用語を並べたうえで、それらはすべてお嬢さまが習得しているべきではないテクニックだと主張。

 お嬢さまを目指すいまの綾にとって、格闘ゲームはその道からもっともかけ離れた野蛮な概念。だから彼女は対戦を拒否したのでした。

 しかし、白百合さまのあまりにも純粋な闘争本能は、綾の都合や理屈などおかまいなし!

 “元”とはいえ、綾も格闘ゲーマーの端くれ。何より白百合さまのキラキラな瞳に魅了された彼女は、いま再びレバーを握ることになります……!

 こうして幕を開けたふたりの対戦の日々は、試合というより意地と魂のぶつかり合いに近く。

 始めは実力では勝るかに思えた綾でしたが、ときには白百合さまの“勝ちへの渇望”が上回ったりと熾烈さを増していきます。

 格闘ゲームが好きな方が読めば、そこかしこそにニヤリとできる描写が満載の本作。

 ……けれど、本作を読むうえでもっとも注目したい点は、ゲームを通して揺れ動く彼女たちの感情でしょう。

 ゲーム内での細かな駆け引きはあくまでも過程。

 その結果にあたるふたりの表情や心理描写を見れば、格闘ゲームに詳しくない方でも、おのずと本作の“アツさ”を楽しめるようになるハズです。

 次第に“持たざる者”の綾が、“持つ者”でありながらあえて格闘ゲームに手を染める白百合さまに黒い闘志を燃やすようになる過程なども目が離せない本作。

 対戦格闘ゲーム×お嬢さまが見せる斬新な化学反応、そして本能むき出しな彼女たちの対戦風景に見入ってしまったという方は、6月23日に発売されたコミックス1巻をご覧ください。

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©Eri Ejima

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