その場にいるかのような臨場感がすさまじい! VTuberときのそら×銀河アリスのARライブが想像を遥かに超えたクオリティだった
12月17日にタワーレコード渋谷店CUTUP STUDIOで行われたVTuberのときのそらと銀河アリスによるリアルタイムARライブ「TUBEOUT!(チューバウト!)」vol.1。
スマホを介して、アーティストと来場者が一体となって楽しめるライブをテーマに、バルス株式会社が実施するこの「TUBEOUT!」。その初めてのライブとして、ときのそらと銀河アリスのライブが開催された。
AR(拡張現実)を用いることでVTuberと現実世界の垣根を超えようとした挑戦的なライブ模様をレポートで紹介していく。
“そらとも”と“地球人類”が渋谷に集結
筆者が到着した頃には、18時半の開場を待つファン達が渋谷タワーレコードの階段前に集結。長蛇の列を形成していた。
どこまで列が伸びているのだろう……? と階段を登ってみたところ、なんとその列は(地下1階から)5階まで続いており、ファン達のライブへの熱量を表していた。
入り口スグのところにはときのそらのファン“そらとも”と、銀河アリスのファン“地球人類”のみんなからのフラワースタンドがお出迎え。
入場して開演を待っている間には、かしこまり、富士葵、YuNi、ウェザーロイド Airi(ポン子)など多くのVTuberからの応援メッセージが。
VTuberたちがスクリーンに登場するたびに客席は大盛り上がり。まだライブが始まってもないのに熱狂がハンパない!
さらには前説として関西弁が特徴的な神様兼VTuberの天神子兎音が持ち前のトークスキルで会場を暖めていた。
ライブスタート!
そしていよいよライブ開演、まずはときのそらの『スイートマジック』でキュートにスタート。
そして間髪入れずに銀河アリスが登場し、会場の地球人類が「お銀~」と熱い歓迎をすると共に『侵略ノススメ☆』と『太陽曰く燃えよカオス』アニソンを2曲連続で歌唱。
『太陽曰く燃えよカオス』ではファンも「うー!にゃー!」と一緒に声を上げて一体感が高まっていく。
最初のMCでは「ARライブってみんな意味わかった? アリスはわかんなくて~」と九九もまともに分からないちょっぴりアレな子として有名な銀河アリスが今回もその実力を発揮。
この「TUBEOUT!」はリアルタイムARライブをうたっており、拡張現実と言われる“AR”の技術がライブ演出に活用されているらしい。
筆者自身、技術方面に詳しくないのだが、ときのそらと銀河アリスのふたりがまるでその場にいるかのような臨場感がすさまじかった。彼女たちはバーチャルな存在なはずなのに画面という隔たりを感じないのだ。
そう、まるでそれはバーチャル世界の住人VTuberと現実世界のファンを近づけることに挑んでいるようにも見えた。
スマホを使ってファンとのリアルタイム交流
3曲が披露された後、ライブはトークパートへ。ここでは“そらリス意識調査”というコーナーが行われた。
このコーナーは、入場時に配られたQRコードをスマホで読み込むと表示される特設ページを使って、ときのそらと銀河アリスらふたりの質問に「YES」か「NO」で答えていくというもの。
ファンからの「YES」回答が前の回答より小さくなるようにふたりが交互に質問をし、ふたり合せて6回(各3回)クリアできればチャレンジ成功。
ときのそら「私とアリスちゃんのチャンネル登録してくれている人」 結果:90%
銀河アリス「アリスとそらちゃんのグッズを買ってくれた人」 結果:74%
と、順調に刻んでいったふたりだが……。
「今日ライブが初めてな人」という質問で74%から25%と一気に数字を下げてしまう。でも、ちょっと落ち込んでいるそらちゃんもかわいい!
この後チャレンジはどうなったのか? は、こちらのダイジェスト動画をご覧ください。
また、今回の試みはこれだけではない。さきほどまで「YES」「NO」があったスマホ画面に突如としてTAPボタンが登場。どうやらこのボタンを押すとふたりの背景に星が流れるらしく、実際にタップでふたりのライブの応援・演出ができちゃうとのこと。
ライブも佳境に! オリジナル楽曲を4曲連続で披露
そんな演出の元、ステージはライブパートへ移行。まずはときのそらが、オリジナルソング『未練レコード』、さらには新曲『海より深い空の下』を披露していく。
『海より深い空の下』の歌い出しは、いつもと違った低めの声でどっしりと格好良く歌い上げるときのそら。そんな落ち着いた雰囲気からサビに入ると一気にテンポアップ。ロックな感じが素敵すぎる。
続いては銀河アリスがステージに登場。12月14日に配信され、iTunesランキングで2位にランクインした銀河アリスオリジナルソング『Someday Someday』を歌い上げる。
そしてなんと、お銀も未発表の新曲『Brand New Days』を隠し持っていた!
英語で新しい1日、素敵な明日などを意味する“Brand New Days”。普段のくだけたお銀からは想像できないほどしっとりでエッモエモにエモい曲だった。
そしていよいよライブも終盤に突入。ラストスパートをかけるにあたって、ときのそらが愛飲している「ももはす」を飲むとファンからは「助かる!」とお水民も大歓喜。
12月10に放送された事前放送でも、ときのそらが歌いたいと言っていた『太陽系デスコ』を、喉を潤したベストコンディションで完璧に歌い上げ、会場は割れんばかりの歓声が上がる。
放送でコールを練習していた甲斐もあってか最高レベルの盛り上がり。かくいう筆者も仕事なのを忘れて盛り上がってしまった! やっぱりライブはコールアンドレスポンス!
そしてクライマックスは、そらリスのふたりによる『ダンスロボットダンス』。
有名曲だけあって盛り上がりもさることながら「1.危ないことはしちゃダメ。2.指示には従うこと」と歌うときのそらに対して「へい!へい!」と、ヘコヘコするお銀の姿もきゃわわ。
また、残念ながらカメラには収められなかったのだが、右手で全力でサイリウムを振りつつ左手に持ったスマホでタップ連打しまくるファンたちが多いこと多いこと。
いや、わかる……気持ちはわかる。なんか自分のタップがふたりのライブの演出の一部だと思うとめちゃくちゃうれしくてタップが止まらないんだこれが。
会場限定でお披露目されたアンコール
LINE LIVEでも配信していた今回ライブ、配信じたいはここで終了……だったのだが、実は会場ではアンコールでスペシャルゲストが登場していた。
ふたりがステージから去った直後、客席からはアンコールが起きる。そう、まだ終われない……もっとふたりのライブを見たい! という強い想いが会場に満ちていく。
約200秒にも渡って鳴り止まないアンコール、徐々に疲労を感じさせつつも声を絞り尽くす“そらとも”と“地球人類”のみんな。その想いが通じたのか、ついにステージに音楽が鳴り響く。
!?!?!?
ステージに登場したのはなんと天神子兎音。開演前の前説ではあまりにナチュラルにセリフを噛んでいたため「もしかしているのか?」と会場をざわつかせていた彼女がガチで現れ、『フーアーユーなんて言わないで』を熱唱する。
あまりに突然すぎる天神子兎音の登場に驚き、最初は唖然としていた客席だが、すぐに適応。「子兎音! 子兎音様!」のコールを行う精鋭さを見せてくれた。
そして正真正銘、最後の曲はときのそら、銀河アリス、天神子兎音による『マクロス△』の名曲『いけないボーダーライン』。
まさかの選曲に会場のボルテージは最高潮に。自身の持つエネルギーのすべてを放出するかのごとく盛り上がりを見せてくれた。
ふたりとチェキして喋れる! 至福のミートグリーティング
「TUBEOUT!」はライブだけじゃあない!!
ライブ終演後は、ミートグリーティング参加権つきのチケットを購入したファン限定で、チェキ撮影会とミートグリーティングが開催された。
ときのそら、銀河アリスの2名と一緒にチェキを撮影し、チェキの現像が終わるまでの間、1対2で喋ることができるとあって参加者は終始笑顔。
・ときのそら新曲『海より深い空の下』発表!
・銀河アリス新曲『Brand New Days』発表!
・アンコールで天神子兎音が登場!
3つのサプライズがあったライブに、最後のミートグリーディングも充実の内容で非常に満足度の高いイベントだった「TUBEOUT!」vol.1は、“vol.1”と銘打っているだけあって今後も続いていく模様。
VTuberのイベントには何度か足を運んだことがあるが、現地ならではの楽しさを提供できているモノは残念ながら多くはないのが正直なところ。
しかし、会場限定で流された応援メッセージやアンコール、そしてミートグリーディングでの交流など、ファンたちに「これなら配信でいいじゃん」とは絶対に言わせない! そんな意気込みが「TUBEOUT!」vol.1からはひしひしと感じられ、まさしく“ライブ”という言葉が相応しいイベントだった。
会場も満員御礼、グッズも売り切れ続出と大好評だったのでvol.2はそう遠くないかもしれない。
セットリスト
1.『スイートマジック』
2.『侵略ノススメ☆』
3.『太陽曰く燃えよカオス』
4.『未練レコード』(ときのそらオリジナル)
5.『海より深い空の下』(ときのそら新曲)
6.『Someday Someday』(銀河アリスオリジナル)
7.『Brand New Days』(銀河アリス新曲)
8.『太陽系デスコ』
9.『ダンスロボットダンス』
~アンコール~
10.『フーアーユーなんて言わないで』(天神子兎音オリジナル)
11.『いけないボーダーライン』
「TUBEOUT! vol.1】ときのそら × 銀河アリス LIVEダイジェスト」はこちら
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