フライトシミュレーターを手作りした猛者現る! セスナの操縦席を部品から自作し完全再現、パイロットも「実機に近い」と評価
今回紹介するのは、みいや@空飛ぶメイカーさんが投稿した『【作ってみた】普通の会社員がセスナ機のフライトシミュレータを本気で作ってみた!』という動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
岐阜県各務原市にあるフライトシミュレータ施設Flight Simulator Center UPWINDにあるセスナ172の手作りフライトシミュレータ製作動画です。
セスナ機のフライトシミュレーターを本気で作った人が現れました。制作者は普通の会社員とのことですが、あまりにも本格的で“普通”の定義が揺らぐ事態になっています。
セスナ172のフライトシミュレーターを作ります。同機は半世紀以上にわたって生産が続く軽飛行機の代名詞的存在です。飛行機にしては安いとはいえ、普通の会社員が簡単に買えるものではないため、フライトシミュレーターを作りました。動画では製作過程の一部が紹介されています。
まずは、実機の寸法や資料からCADで3Dモデルを起こします。
昔ながらのアナログ計器仕様。計器板をアクリルで作ります。パネルの裏側にノートPC用の液晶画面を貼り付けます。Raspberry Piからアナログ計器画面を液晶画面に表示させます。
アビオニクスは、無線機、オーディオパネル、トランスポンダ、DME、オートパイロットを製作します。トランスポンダは、実機品のマニュアル等からボタンや表示の配置を割り出し、3Dモデルを起こします。
実物に近い部品を選定して、配置を決め、回路を設計してプリント基板を起こします。
部品を揃えて組み立てます。化粧板はアクリルで、ケースは3Dプリンタで製作します。
スイッチパネルはアクリルをレーザー加工して作ります。
この後も、同じような手順でさまざまな部品を完成させていきます。動画投稿者によれば、「CADとレーザーカットと3Dプリンタと回路設計ができれば、だいたいなんとかなる」そうです。
センターコンソールはMDF板で作ります。
あとは組み立てです。スロットル、プロップ、ミクスチャのレバーは実機部品を使います。
ワイヤーにポテンションメータを取り付けて位置を検出し、Arduino互換機でジョイスティック扱いにします。
コンソールにスイッチパネルやレバー等を取り付け、配線をします。
コクピットの土台をつくり、柱を立て、そこに55インチのモニターを固定します。正面、左右と3つとりつけて広い視界を確保します。
ソフトウェアを作ります。フライトシミュレータと自作機器のインターフェイスにはAir Managerというソフトウェアを使います。理論とパイロット評価の両面から実機に近いフィールに調整します。
システムを統合して、実際に飛行させながら視野、操舵力、レスポンスカーブ等の細かい調整を行います。
こうして本気すぎるフライトシミュレータが完成しました。複数人のパイロットに試乗してもらったところ、「非常に実機に近い」と評価されたとのことです。そして、将来的には国土交通省の飛行訓練装置の認定を取得したいと考えているそうです。
視聴者コメント
すごい
ガチすぎwww
ほげえええwwww
へ、変態だ~!!
乗りたい!
文/高橋ホイコ