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「空き地で焼けこげた人形を拾ったのが始まり」──ラブドールひしめく狂気の館に潜入レポ。なぜ人形を集めるのか館主に聞いてみた

 写真家で人形愛好家の兵頭喜貴さんが館主を務める八潮秘宝館。兵頭さんが集めたラブドール、マネキン人形、人体模型は、合わせると数10体以上にもなるそうです。
 
 テレビではなかなか見ることができない八潮秘宝館の全貌をニコニコ動画で生中継。自宅を改造して作り上げた兵頭さんの独自の妄想の世界を紹介するとともに、ドール収集を始めたきっかけや思い入れのある人形などを伺いました。

埼玉県八潮市にある八潮秘宝館の外観。

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収集をはじめたきっかけはゴミの山に捨ててあった人形

兵頭喜貴さん。

――よろしくお願いします。

兵頭:
 よろしくお願いします。八潮秘宝館の兵頭と申します。

――ここはどういう場所ですか。

兵頭:
 基本的に僕の自宅です。自宅をこういうふうにして、勝手に秘宝館と名乗っています。

――だいたい人形は何体くらいあるんですか。

兵頭:
 わからないです(笑)。いろいろな種類の人形があって、たとえば赤ん坊の人形を1と数えるのか、腰から下しかないマネキンが1なのか0.5なのか。等身大の人形でいうと、数10体あります。

――ちなみに入館料は?

兵頭:
 入館料は1000円ですね。

――経営的にはどうなんですか。

兵頭:
 全然儲けはないです(笑)。別にお金を貰おうが貰わまいが、勝手にこういうことをやっているので、見たいという人に見せるというのが目的なのと、あとは年に数回一般公開という期間を作ることによって、自分なりに新しい出し物を用意したりするので、モチベーションを上げたり保つために公開という形を取っているだけですね。

 だから人を入れて大儲けしようという考えはないです。

――そもそも人形を集めはじめたきっかけはあるんですか。

兵頭:
 僕、今年で45歳になるのですが、僕たち世代が子供のころっていうのは、70年代の特撮と80年代のアニメが一番すごかった時期っていうのを通過している世代なんです。昔の特撮と言ったら、こういう機械の女の子がよく出てくるんですよ。

兵頭:
 なぜか自分でもわからないですけれど、9歳とか10歳のときに胸がときめいていたんです。だから大人になって自分で作ったんですけれど、そういう子供だったんです。年を取って一人で暮らすようになって、お金もちょっと入ってくるようになると、子供のときにやりたかったことを人間やりたいと思うじゃないですか。

 そういう下地があったんでしょうけれど、人形を買うかどうか微妙な感じになっていたんですが、そのときにたまたま20年近く前にこのマネキンを亀有のゴミの山から見つけたんです。

兵頭:
 駅から近いんだけれど、車で入れない変な空き地があって、そこにゴミが山盛り積んであって、足がニョキッと出ていたんです。結論から言うと、近所の子供がいたずらでそうやってやっていたんです。

 お腹のあたりも焼け焦げていて、そこで焼かれた跡がありました。それを26歳のときに見つけて、拾ってきたのが最終的な背中を押されるきっかけになりました。

――コメントにもあったのですが、フィギュアの収集ぐせがある人も多いと思うのですが、それに近い感じですか。

兵頭:
 そうですね。フィギュアが等身大っていう。自分がただ集めるだけではなくて、彼女たちを使って写真を撮ったりしているんです。そうするとやはり等身大のほうがやりやすい面とやりにくい面と両方あります。自分はやりにくいけれど等身大を選択したということです。逆に小さいほうが面倒くさくないので、小さいほうでいっぱい頑張っている人もいるんです。自分はあえてそっちではなくて、等身大のほうを選択しました。

メインの部屋のテーマは「おとぎ話」

――簡単にコンセプトを教えていただいてもよろしいですか。

兵頭:
 僕の脳内設定なのですが、ここからこっちは完全に日本軍の秘密の研究機関です。最初は全体がそんな感じだったのですが、だんだん違う形のものが入ってきたりしています。基本的には和のテイストのつもりです。

――季節ごとに変わったりするんですか。

兵頭:
 2階のものは変わりますよ。最近は1階のものは変わっていないですね。これである程度完成しちゃっているので。2階のほうが公開するたびにいろいろと内容を変えています。

――それでは2階に行ってみたいと思います。2階は全体的にどういうコンセプトですか。

兵頭:
 特にないですけれど、いま映っているのがうちのメインの人形部屋ですね。ここは一般公開をやるたびに結構衣装とか置いてあるものがいろいろと変わるのですが、今回はこの部屋はおとぎ話ゾーンです。おとぎ話をモチーフにまとめています。こっちが不思議の国のアリス。

兵頭:
 赤ずきんちゃんですね。

兵頭:
 これは謎の勇者です。

兵頭:
 後ろにあるのが王子様とお姫様です。

――衣装とかはどうやって揃えているんですか。

兵頭:
 いろいろお店で買う場合と通信販売で買う場合と、いろいろですね。貰うこともありますし。リサイクルショップで買うときもあれば、スーパーで買うときもあれば、ネット通販で買うときもあります。

――結構高かったりするんですか。

兵頭:
 この不思議の国のアリスの服は高そうに見えるじゃないですか。6000円はしなかったかな。結構安く売ってくれているありがたいサイトがあるんですよ。ドレス系はアメリカから輸入しているみたいです。

――だから洋物っぽい。

兵頭:
 パーティ文化が盛んなので、こういう子供用のドレスが安いんです。

――この勇者はどこで手に入れたものですか。

兵頭:
 少年のマネキンは同じような趣味の人から貰ったんですよ。この兜はうちの近所のゴミ捨て場で拾ったんです。捨てる瞬間を見ました(笑)。普通にゴミを捨てに行ったら、おじいさんがこれを手に持っていたんです。これをポイって捨てたんです。しかも金属なんですけれど、燃えるゴミの日だったんですよ(笑)。

――(笑)

兵頭:
 まずその光景が「えっ!?」っていう感じですけれど、その次にきょうは捨てちゃだめでしょうって。これは俺に持って帰れってことなんだろうなということで、天がくれた恵みなんだなと。金属の塊なので燃えるゴミに捨てちゃだめですよ。

放送ギリギリアウトな空気式ラブドールも展示中

――この二体は?

兵頭:
 王子様とお姫様ですね。一応、燕尾服なんですよね。お姫様はすぐにこの組み合わせが頭に浮かんだんですが、なかなか王子様っぽいのが見つからなくて、たまたま百貨店に行ったらちょうどぴったりのサイズが安く売られていたので買いました。ぴったりのサイズというのがめぐり合わせですね。

――これはラブドールではない?

兵頭:
 一応、ラブドールですよ。勇者の人形は繊維強化プラスチックのマネキンです。百貨店とかで子供服をおそらく着せられていたと思うんですけれどね。

――服を着せる、着せないというのは好みがあるんですか。

兵頭:
 この子にぴったり合う服がないんです(笑)。最近来た子なので、特に着せたい服も思い浮かばないので、少年はパンツ1枚でいいのかなって(笑)。一人だけこういう格好なのが、ちょっといやらしくていいかな。

――プロの発想ですね(笑)。漫☆画太郎さんの世界に近いんじゃないかなというコメントもあります。

兵頭:
 漫☆画太郎先生の漫画も好きですよ。あと、この子は貰って気付いたんですけれど、仁王様のポーズと同じなんですよね。お寺の門の両側にいる仁王様のポーズを意識していますね。それを一番魅せるには裸がいいんですよ。

――仁王様も裸といえば裸……。

兵頭:
 そうですね。こういう躍動的なポーズってラブドールはできないんですよ。このポーズはマネキンだからこそですね。

――上にあるのは?

兵頭:
 空気式ですね。

――これは……ちょっと厳しいですかね。

兵頭:
 やめておきますかね。昔、よく『オレたちひょうきん族』に出てきたような空気式ラブドールってあるんですが、たぶんこのタイプはもう作られていないですね。空気式自体はあるのですが、いまの空気式は単純な形にアニメ風の絵がプリントがしてあるやつばかりなので、こういうわざわざ顔とか髪の毛とか造形しているようなやつはもう生産されていないでしょうね。

――需要がないんですかね。

兵頭:
 だってこれでやろうという人はいないでしょう(笑)。ギャグのネタにしかならないけれど、それがどれだけの需要かって言ったら、ないですよね。

――ちょっとぼかしつつ映したいと思います。

兵頭:
 見たい人はうちに来てください(笑)。こういうものも材質的にもつものではないから、そのうち消えちゃうでしょうね。

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