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“親しき仲にもスキャンダル”週刊文春編集長・新谷学が仕事への想いを語る「文春に忠誠を誓っている」

 1月27日、お笑い芸人のカンニング竹山氏が、週刊文春の新谷学編集長に「一夜限りのスペシャルイベント カンニング竹山が週刊文春編集長を逆スクープ!」と題して公開インタビューを行いました。

 インタビューのなかで竹山氏の「親しい人でもスキャンダルがあった時には、雑誌で大きく出しますか」という質問に対して、新谷氏は「思いっきりやりますよ。この雑誌に殉ずる気持ちでいます」とコメント、さらに情報提供サイト「文春リークス」の情報の精度や、週刊新潮から4人体制で不倫をしていないか狙われたエピソードを明かしました。

左からカンニング竹山氏、新谷学氏。

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竹山「なんかもう……やめませんか?」

竹山:
 なんかもう……やめませんか? 元々週刊文春ってそんな雑誌じゃなかったはずでしょ? 僕は幼い時、父親がずっと文春を読んでいたので、僕も小学生くらいから結構読んでいたんです。

 読み物としては素晴らしい作家さんとかが書いてらっしゃるから、連載とかも面白いじゃないですか。時にはちゃんと社会問題に切り込んでくれるし。

新谷:
 時にはじゃなくて結構……(笑)。

竹山:
 結構切り込んでますよ(笑)。でも結局、今“文春砲”って不倫っていうイメージがここ1年でつきすぎちゃってるから、週刊文春ってそういう雑誌じゃないと思ったりもするんですよね。結局編集長はそうおっしゃいますけど、それを載せると、結局編集長が意図しない流れになっちゃうわけじゃないですか。

 今のメディアのつくりがそうなっちゃうから、もういいんじゃないかとも思うんですよね。写真集とかではないわけだから。

新谷:
 実際に週刊文春を読んでいただければ、不倫なんて本当に1カ月に1本とか2本とかなんですよ。ほとんど違う中身なんだけど不倫の部分だけがと言うか、不倫の部分は特にテレビのワイドショーですとか、インターネットのニュースとかで取り上げられて、そこに皆さんがコメントを書いてガーッと拡散されていく。

竹山:
 そうですね。時代がね。

新谷:
 我々はもっと、たとえばレコ大1億円買収事件【※】とか拡散してほしい話はたくさんあるんですけど、スルーですよね。

※レコ対1億円買収事件
週刊文春が報じた『輝け!日本レコード大賞』で、レコード大賞受賞をめぐってアーティストを抱える某事務所が某プロダクションと1億円の買収取引をしていた疑惑。

 もっと前向きなニュースとしては、新年特大号で元SMAPの香取慎吾さんが、初めて週刊文春に出て萩本欽一さんと対談していただいて、我々からすると本当に嬉しくてありがたいことで、スクープ速報みたいな形で出したのですが、本当にスルーですよね。

芸能マスコミからは、なかったことなってしまう。我々が伝えたいことと、テレビのワイドショーとか芸能マスコミが伝えたいことっていうのはやっぱり違っていて、炎上が見込めるようなものを選んで、どんどん出していく。

 そこは我々はコントロールがしようがないわけですよね。コントロールのしようがないからと言って、それによって我々が出そうと思うもの、言わば編集権が変わってきちゃうというのも、ちょっと違うよなと。正直言ってどうすれば良いかと思うんだけれども、今回の小室さんの件について我々も教訓にして、なるほどなと思ったのは、ネットをご覧になっていつも書き込んでいる方々が冷静になったというか、客観的になったというか。

 今までは「けしからん」ばっかりだった。今回も小室さんの第一報をうちが打った時は「小室さんけしからん」がバーッと。そればっかりだったんですね。

 でも小室さんの会見を受けたら、逆にふれて「かわいそうだ」「文春ふざけるな」「一人の才能殺すのか」と文春批判になって、最近になってみると落ち着きを取り戻したというか、文春も悪いけどそれだけではないだろうと。それを拡散させるテレビも責任があるだろうと。

 さらに言えばネットで書き込んで炎上をさせて「けしからん」とベッキーさんなんかを叩いてた“ネット民”と言っていいのか分かりませんけれども、我々もそこはもう一度考えるべきではないかというように、少しネット状況というか、メディアを取り巻く状況が良い方向に進んだんじゃないかなと思うんですけれども。

テレビと週刊文春の関係「テレビで読んだ気になっちゃった」

竹山:
 二つに分かれると思うんですよね。何が二つに分かれるかと言うと、“ネット民”という言葉は僕はあまり好きじゃなくて、それは全員なんですよね。僕もネット民だし、皆さんもネット民だし、これを見ている人たちもネット民だし。ネットの情報でYahoo!ニュースとかを見て、不確かな情報でも「そうなんだ」って思っちゃうのもネット民なんですね。

 それでどんどん拡散されていったのですが、この小室さんの不倫問題とかキーワードも色々ありましたね。奥さんはご病気だとか、小室さんが引退なさると会見なさったとか。そういうのって感情のブレも出てきたりするじゃないですか。

 そこで「これは文春が悪いんだ」って言う人と、もうひとつは「冷静に考えよう」と。これは文春だけじゃなくてテレビというメディアが、文春が出してたことによって、それをネタに大きく全国に広げて、それを見たネットの記者たちがそれを書いてネットに広がって、我々視聴者とか市民は結局、言葉が悪いけれども踊らされているというか。

 僕の個人的な考えは、そのメディアの作り全体がダメな気がする。初めに出したのは文春なんですよ。でも実は各々が、これが商売なんですよね。そこが何とも言い難いところで、文春さんはスクープを出したいし、部数を増やしたい。そしてデジタルの映像で勝ちたい。新しいビジネスをやりたいというのがあるでしょう。

新谷:
 やりたいと言うか、これも要するにベッキーさんがきっかけなんです。ベッキーさんのスクープをやった時に、あまりにテレビが週刊文春のネタでワイドショーを作りすぎたと思うんです。1時間の枠を平気でうちの記事で作ってしまう。かつてはテレビで取り上げられることって、宣伝になるから嬉しい、良かったみたいな感覚だったんですけれど……。

 ある時期からだんだんそれが変わってきて、ベッキーさんの時に決定的にテレビでお腹いっぱいになっちゃって完結しちゃって、雑誌まで来ないよと。

 紙まで来ないと、むしろマイナスの側面が大きいんじゃないかという話になって、私自身もそう思って。だったら記事使用料というのをテレビからいただこうと。うちの記事を使って番組を作っているわけだから、記事使用料というのを番組からいただこうということになって、ベッキーさんの時から始めたんですね。それも苦肉の策ですよね。

 テレビで我々のネタで番組を作られて紹介された分、販売部数は減る。テレビは視聴率が上がる。すごく割に合わないと思ったんで、多少なりとも部数を補填するためにも、使用料をいただこうと。

 山尾志桜里さんの不倫疑惑の時が一番顕著だったのですが、山尾さんのスクープも売る、売らないで言えば、本当に完売してもいいぐらいのスクープだったと思うんですけれど、そこまでは売れなかったんです。いろんな人に言われたのは、「テレビで読んだ気になっちゃった」「あれで面白すぎるから十分だった」って言われちゃうと切ない。我々の仕事って何なんだろうと。テレビにネタとか情報を提供する仕事なのかよって忸怩たる思いもすごくあって。

 多少なりとも穴埋めをするには使用料としてお金をいただこうということなんです。よく「部数が売れりゃいいんだろう」とか批判されることが多いんですけど、実際は紙の週刊文春あるいは紙の雑誌を今の時代に売ることは、おそらく皆さんが想像しているよりもはるかに難しいことで、本当に大変なんです。

 我々はそこは切実に毎週感じていて、昨年と同じものを作っていれば、今年は確実に売上が減るんです。なぜかと言えば、書店の数はどんどん減っている。駅のキオスクをはじめとする売店もどんどん減っている。コンビニの中でも雑誌売り場はどんどん縮小している。読者との接点はどんどん少なくなっている状況。放っておくと減っていくんですよね。

「週刊文春デジタル」
(画像は公式サイトより)

 その穴を埋めるためにはどうすればいいんだと。デジタルに進出しなきゃいかんと。デジタルは紙で縦で読むものを横に読ませるだけじゃ会員になっていただけないと。

 デジタルならではの動画、あるいは音声というのも必要だよなと、色々と我々なりの悪戦苦闘を繰り返しながら今日に至っています。紙が10、20年前と同じように、その頃よりクオリティが落ちているとは全く思っていないので、その頃と同じように売れていれば今とはまだ全然違う風景だったんでしょうけど、やっぱりインターネットがこれだけ浸透したような時代に、今までと同じような考え方で紙の雑誌を作っていっても立ち行かない。

 ちょっと話が大きくなってしまったかもしれませんけど、これは雑誌だけじゃなくてテレビも新聞も含めて、あらゆるメディアが直面している問題なんですよね。

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