ニコニコニュース

ボカロ絵師インタビュー特集

話題の記事

現代アートの巨匠・村上隆が創るアニメが「未完成で公開される理由」 岡田斗司夫と山本寛が語る

 現代美術家の村上隆氏が監督を務めるアニメ「6HP/シックスハートプリンセス」が、未完成のまま12月30日の放送に踏み切ることで話題を集めている。

 大幅なスケジュールの遅れや、線画状態のままの放送になる事への謝罪メッセージが連日掲載されている異例の事態を、村上隆氏と交流のある岡田斗司夫氏山本寛氏が12月24日配信の『山本寛✕岡田斗司夫公開トークイベント~僕たちのクリスマスナイト~にて、アニメファンとクリエイターからの視点でばっさりと斬った。


純粋に、中年男が中学生という原点に還ったら、どんなことがはじまるんだろうか?

岡田:
 村上隆さんが「あがらない、あがらない」っと言ってFacebookでつぶやき続けている件。

山本:
 僕ブログで言ったんですけど、「村上隆さんにとってのアニメはサグラダ・ファミリアだ」と、「もう生きている間に完成しない」と、それも予期しながら作ってるんじゃないかな? って気がするんですね。

 4,5年前にPONCOTAN(北海道にある村上隆のアニメスタジオ)にお邪魔して、そっからずっと作ってますからね。「3Dまであげてほぼ完成していたんですけど、全部ひっくり返されて手描きになりました。」みたいなことをやってたんで。そういう村上さんの『芸術作品』なので、その手もありかな? っていう。

岡田:
 村上隆の不幸はね、アーティストだからだと思う。現代美術家としての村上隆と、アニメを作っている村上隆は別人なんだ。アニメを作っている村上隆って、中学生か高校生ぐらいなんだよ(笑)。初めて描く漫画って超大作描きたがるじゃん。

山本:
 すごい、身に覚えがあるんですけど(笑)。

岡田:
 そんなのみんな高校とか大学の時に、自分で一回やって封印してるでしょ? 村上隆は今その封印を開けようとしている。心はまだ中二なんだ(笑)。それを大人の言い訳&これまでのキャリアで見てるから、サグラダ・ファミリアに見えるんだけども、ただ単に人生初の大作漫画を夏休みで描こうとして、31日に言い訳をはじめた中学生だと思うんだよ。

 現代芸術の村上隆っていう、色眼鏡をはずして、「純粋に中年男が中学生という原点に還ったらどんなことがはじまるんだろうか?」ってかなり愛情のこもった目で見てる。

 もちろん12月30日のアニメはド滑りするだろうけれども、これを単に「つまんない」だとか、「未完成」だとか、「京アニだったらここまでできているところを、おまえ全然できてない」というのは簡単。
 そうじゃなくて、「今自分がアニメを作ろうと思ったら、たぶん似たようなものになる」っていう、視点で見ないと、面白さが発見できないと思う。

山本:
  僕の予想で言うと、もうTVアニメなんか遥かに凌駕するような、史上最高と言える出来が途中で終わっちゃうっていうのを僕は期待しているんですけど、「え? これで? 続き観たい。あと何年後だ?」みたいな、そういう飢餓感をものすごい煽る結果に終わったらいいなと思ってますけど。

岡田:
 俺はぜんぜん違うと思う。たぶんプロだったら簡単にできることが、明らかにものすごく下手くそで。そのくせ、「ここになんでこんなにこだわるの? 」「すっげーここ、でも1.5秒で終わっちゃった」っていう(笑)。

山本:
 それもありうるんで、どっちなのかな? っていうのも含めて、楽しみじゃないですか?

「アニメ」の最新記事

関連記事

新着ニュース一覧

アクセスランキング