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「圧勝したにもかかわらず勝った気がしない」――武見敬三・山本一太ら自民党議員が大勝に終わった衆院選を謙虚に受け止めている理由

 10月22日に行われた選挙では自民党が284議席(公示前284議席)、公明党29議席(公示前34議席)で与党313議席で、憲法改正の国会発議に必要な3分の2を超える結果となりました。

 これを受けて自民党の山本一太議員が司会を務める『山本一太の直滑降ストリーム』に同じく自民党の武見敬三議員小倉將信議員が出演し今回の選挙の結果を解説しました。

左から山本一太議員、武見敬三議員、小倉將信議員。

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自民党の圧勝に「高揚もなく勝った気がしない」

山本:
 永田町選挙研究家として選挙力の調査をやりました。全体としては自民党の議席は減っていますので、そこをわかっていただけたらと思うのですが、自民党の得票率ランキングを出してください。

画像は第48回衆議院選挙総選挙の自民党得票率ランキングのトップ10。

山本:
 一番が小野寺五典防衛大臣、85.72%。しかも今回は小野寺大臣は選挙区に入っていないのにこの人気です。と言うのは、今回は共産党以外の野党は候補者を立てていない。小野寺さんが宮城県全体の希望なので、共産党以外は選挙に立てられなかった。

 間違いなく一番選挙が強かったのは小野寺防衛大臣です。二番はおなじみの石破茂元大臣。84%、これもすごいです。三番が小泉進次郎筆頭副幹事長で78.02%。彼がすごいのは得票数でも得票率でもベスト3に入っているんです。ここですごいのは岸田外務大臣が78%。

 二階幹事長もさすがだなと思うのが73%、安倍総理も安定して73%。この結果、全体を踏まえて選挙最強5人衆を発表したいと思います。間違いなく小泉進次郎、石破茂、安倍総理、小野寺防衛大臣、河野太郎、ということでこの5人がいまの自民党で最も強い5人衆です。

 小渕優子さんも入っていたのですが、今回はちょっと苦戦して得票率65%でしたので、次回は7割超えで選挙最強伝説を復活させてほしいなと思います。さて今回の選挙の流れなのですが、22年間自民党にいて改めて思ったことは自民党は組織力がすごい。いまの野党では組織力がないんですよね。

 これが最後に幸いしました。最後の3日くらいで立憲民主党ブームというのが起きたんです。小選挙区の中でも野党候補が立憲民主党から出ているところは急激に差が縮まりました。

 ちょうど22日の投票日の当日、共同通信やNHKが出口調査をやっているデータを集めてみたら、午前中から午後にかけて自民党の幹部の選挙区でも立憲民主党に追いつかれたところがあったり、希望の党の候補者に追いつかれたところもありました。

山本:
 そこで私はブログに「ちゃんと最後の電話作戦をやってほしい」という気持ちで書いたんです。投票日は電話で「この人に投票してください」というのはできませんが、電話で「選挙に行ってください」と投票を促すことはできるんです。

 おそらく私の感覚で言うと、出口調査の結果を見た官邸と党本部がものすごい勢いで接戦の選挙区に相当強いムチをいれたということで、午後から夕方にかけて一気に再逆転したり、これは本当に自民党の組織力がいかにすごいかということです。22年間やってきて、改めて思いました。

 きょうは選挙を振り返る特集ですが、ここからは参議院自民党の最高幹部である武見敬三政審会長と武見グループの小倉將信さんに来ていただいております。武見グループも人数が少なくて、武見さんと小倉さんと僕しかいなくなってしまいました。さてお伺いしますが今回の選挙はどう総括されますか。

武見:
 不思議な選挙で、これだけ圧勝したにもかかわらず高揚した気持ちが起きなかったね。勝った気がしなかったという不思議な選挙でした。本来はもっと厳しい選挙になるのが当たり前だったのが、これだけ勝てちゃった。

 私はそういう意味では勝って兜の緒を締めよという話ではないくらい、選挙の結果を謙虚に受け止めて信頼を裏切らないようにやらないと世の中ひっくり返るという感じを持っています。

第48回衆院総選挙の投開票時の安倍総理の様子。画像は自民党公式サイトより。

山本:
 やっぱり自民党への追い風は感じなかった?

武見:
 ないですよ。今回希望の党ができたでしょう。あのときに「ヤバイな」と一瞬思った。ところが排除の論理なんかやってくれたおかげで結局国民の心を失ってしまった。おまけに小池さんが国政に参画をして代表の立場を責任を持ってやらなかった。

 そうしたら一週間もたたないうちに希望の党の支持率がバーンと落ちたでしょう。「あ~よかった」と思った瞬間に立憲民主党が急にできあがって、だんだん国民のみなさんの勢いを受け止めるような感じになってきた。最後の3日間で立憲民主党が急に起き上がってきた。

 投票日が2、3日遅かったら東京なんてまた違った形になっていたかもしれませんよ。

小池都知事と自民党は和睦したほうがいい?

小池百合子都知事。画像は公式Facebookより。

山本:
 ちょっと二人は言いにくいかもしれませんが、前回東京都議選で負けたときに都連に対する反発があった。ちょっと古いんじゃないのかというのを、上手く小池都知事にすくわれましたよね。ちゃんとそこは改革をね……言いにくいと思うんだけど……。

武見:
 小池さんが知事候補になりたいっていうときに無視されてたんだよね。僕はちゃんと小池さんも知事候補として認知をして公平に選ばないとだめだって都連で言い始めた。でも実際に出たのは増田さん。しかし結局小池さんが300万近い票で勝った。

 その結果はやっぱり謙虚に受け止めて、自民党も小池さんと政治的に和睦をして支援する体制に入れば、それが自民党にとってもいいことなんだと言ったんですが、なかなか理解してもらえなかった。小池さんが嫌いな人が多いんだよ。それをまた上手に小池さんに使われちゃって。

武見:
 「自民党は悪者だ」というレッテルが貼られて、都民ファーストの会を作った。それが一つのきっかけになって国政にまで進出されるようになっちゃった。

 モンスターになっていただかなくてもよかった人をわざわざモンスターにしちゃったところや、そういう政治的な判断の過ちを謙虚に受け止めて、もっと幅広く都民の信頼を得られるように都連は変わっていくべきだと一年以上ずっと言っているんです。

山本:
 自民党の古い体質が象徴されていると捉えられていて、そこを上手く小池都知事に利用された。

武見:
 小池さんにいいように使われちゃったよ(笑)。

小倉:
 すごくもったいないのが、都連所属の国会議員はベテランの方も中堅も若手も論客が揃ってますし政策マンが多いんです。せっかく人材が多いのに上手くPRができていないんですよ。

 たとえば都連の会長選挙でもやれば、それぞれの候補者に都政に対する思いを話して政策論争で戦わせれば、「都連はブラックボックスではなくて、優秀な人間がいて議論を表で戦わせることができるんだ」と、見る目が変わると思うんです。

山本:
 小池さんのいままでは巨大な権力に立ち向かうジャンヌ・ダルクみたいなイメージだった。それが排除の論理をかざしたことで、いじわるな独裁者みたいになっちゃって求心力の低下になっていると思うんです。

 でも嵩に懸かってあまりやらないほうがいいですよ。またそこをすくわれて悪者にされるから。それよりもこのまま放っておいたほうが都知事もこれから厳しい評価にさらされると思うんですよね。支持率がものすごく高ければ豊洲の移転問題も細かいところまで追求しない。

 築地の再開発って可能なのか、どのくらいの予算、スケジュールなんてまったくないでしょう。だからこのまま放っておいても厳しく評価されますよね。

武見:
 確かに豊洲に対する判断は小池さんは非常に遅れたし、それによってお金も流れちゃった。しかしここは早く円滑に豊洲に移転するということで小池さんをサポートしたほうがいい。むしろ政治的に和睦して東京オリンピック・パラリンピックをしっかりと成功させる。

 前年の2019年にはワールドカップラグビーも開催されるので、国会議員ラグビーチームの一員としてはなんとしても成功させたい。そのためには政治的に和睦して一緒にやるんだという体制に持っていったほうが自民党にとっても絶対にいい。都議会で22議席しかないんだもん。

山本:
 今回思ったのですが希望の党があまりにも公約の中身が薄っぺらで花粉症をなくすって言っても人間か植物を絶滅させないと無理じゃん。満員電車解消ってみんな怒ってたよ(笑)。あとベーシックインカムの議論。

武見:
 金ないよ(笑)。

山本:
 ベーシックインカムをやろうとしたら100兆円くらいかかる。

小倉:
 一カ月8万円を配ろうとすると全部で100兆円です。それを消費税で賄おうとすると消費税が40%になる。消費税を40%にする代わりに毎月8万円配りますよという政策であれば、ひどい話ですが現実的。ですが消費税は凍結します、みなさんに8万円配りますというのは、いくらなんでもいい加減な政策だと思います。

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