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「初デートでサイゼリヤ」はナシ? 「何回目かのデートはサイゼリヤでもいいし、私もサイゼリヤ好きって人はいっぱいる」

 とある“婚活コンサルタント”が、「女性との初ランチデートは気軽なイタリアンが良いですよってアドバイスしたらサイゼリヤデート男子が大量発生したので、ファミレスはダメですよって言った」とTwitterに投稿したところ、これに対して意見が殺到しています。

 これを受けて漫画家の山田玲司氏は、女性が一番言いたいのは「好きな人と一緒ならどこでもいい」という言葉だと分析。果たして、女性たちはデートの時にどのように男性をジャッジしているのでしょうか、それに対して男性はどのように振る舞うべきなのかを討論しました。

画像は『ひかりん@婚活コンサル』Twitterより。

物語が始まるかもしれないのに、そんな雑でいいの?

山田:
 初デートにサイゼリヤに連れて行くという話ね、恋愛コンサルタントの人がそれに対して、「馬鹿なことするんじゃないよ」って言っているんだよね。まず、ネットの中の議論を整理しなきゃいけないんだけど、それに対して「俺のサイゼリヤを馬鹿にするな、サイゼリヤは素晴らしいぞ」っていう話になってるんだよね(笑)。「私はサイゼリヤにいい思い出もいっぱいあります」「コスパ最高です」「サイゼリヤのワインなめんな」みたいな、どんどんサイゼリヤ擁護になってて、話が全然違うことになっている。

 基本的に、この話のクレームの問題は、女性たちの言い分として「初めてのデート、初めてふたりっきりになる時間をあえて作るのに、これは雑だろう」ということですよね。デートというのは、そもそも非日常だし、ふたりの物語が始まるかもしれないのに、そんな雑なことしていいの? っていうのが、主な女性たちの言い分じゃないのかと。

左から山田玲司氏、しみちゃん氏、乙君氏。

 だけど、これは決して最低批判じゃなくて、何回目かのデートにはサイゼリヤ行ったって別にいいし、私もサイゼリヤ好きっていう人はいっぱいいるわけです。一方でコンサル側の言い分としては、基本的にデートっていうのはジャッジの時間なんだ。その試験の最初に点数を下げるようなことしちゃ駄目だよっていうことだね。

 要するに結婚をゴールにして、高い点数をとって、いい女の結婚するのを手伝うのがコンサルの仕事だからさ。その人たちの言い分として、序盤で連れて行く店によって点上げられるでしょって話をしたんだと思うのね。この話の根っこって、基本的にミソジニー【※】の話だと思うんだよね。

※ミソジニー
女性や女らしさに対する嫌悪や蔑視の事。

乙君:
 出ました。ミソジニー。

山田:
 これってバブル期まで遡ったところから始まっているデートカルチャー時代の「女性を姫として扱わなければいけない」というものですね。そういうことにうんざりしているのが30代以上にいっぱいいる。

乙君:
 男女同権とか言いながら、なんで男の側が全部決めてプレゼンしなきゃいけないんだ、ということですね。

山田:
 何様? って最初からキレてんだよ。痛い思い出がリアルにあるのは40代以上だと思うけどね。でも30代くらいでもバブルの残像みたいなのがあって、「男たるものナイトでなければいけない」みたいな、洗脳を受けている女子たちに裁かれているわけだよ。

山田:
 歴史的に言うと91年に一番盛り上がった「神田うの時代」というのがありましてね。その時代の男のトラウマが現在にも残っていて、その「神田うの時代」は光文社のVERY【※】という雑誌に代表される「VERY政権」に受け継がれている(笑)。

 「VERY政権」が主に支持している哲学は、階級主義ですから。あの人たちにとってはまだ士農工商が終わってないですから。だから我々明治維新であんなに頑張ってみんな平等にしたんだけど、「VERY政権」になるともう一回士農工商。

※VERY
光文社が発売している女性向けの月刊ファッション雑誌。主に30代後半~40歳前後の主婦をターゲットとする。1998年には本誌の造語である『シロガネーゼ』が流行語となった。

乙君:
 時代がまだ中世、もしくは近世だということですね。

山田:
 そういう世代が30代以上にいっぱいいるだろうな。それに、そもそもついていけない10代や20代がいるんだと思う。「デートってサイゼリヤじゃダメなんすか、コンビニで良くねえっすか」っていう、若い世代にとって意味が分かんなくってくるよなと思うんだけどね。

 要するに、いきなりサイゼリヤに行った時点で、ものすごいランクが下がるんだよ。逆に言えば上げることもできる。「神田うの政権」下にある思想を持っている女子から見ると、一発目にサイゼリヤに連れて行く男っていうのはどう見えるかっていうと、センスがなくて、創意工夫がなくて、ケチで雑。要するに考えていないやつっていうジャッジをされる。

乙君:
 レッテルを貼られるわけだ。

山田:
 俺たちの大事なサイゼリヤに行っただけで、こういうことを言い出すやつがいるんですよ。なぜかって言うと、他に店はいっぱいあんだよ。同じくらい安くても、ちょっとここ良いよねって店を探すくらいの努力はしろよという話。創意工夫の話なのよ。

乙君:
 サイゼリヤより安いところって結構なくない?

山田:
 大したことない。そんなに額は変わんない。だって10倍って言ってるわけじゃないんだよ。5倍くらいあるよ、選択肢は。

乙君:
 サイゼリヤの5倍は結構な店だよ(笑)。

山田:
 最初のデートだから初期投資だよ。

乙君:
 今ここで分かったわ。バブル世代と就職氷河期世代の違い。山田先生は「神田うの政権」ですよ(笑)。

山田:
 女たちの洗脳が簡単に解けると思ってるか。今の若い女たちって、「神田うの政権」の下で育った女たちだぞ、そしてVERYになりたいと思ってるんだぞ。だから彼女たちを変えるなんてことは無理なんだから、初期投資しかねえべって話なんだよ。

 だから最初にケチったら、「絶対、こいつ付き合ったらゲーセン行ったりパチンコ行ってあたしのこと放っとくよな」って思われてしまいますよ。だからちょっとした創意工夫でいいわけですよ。

大切なのは、ちょっとした創意工夫

山田:
 星空の下のロケーションの良いところで、「ここで、飲もうぜ(笑)!」とかあるじゃないですか。それはサイゼリヤより安いじゃん。あれだって創意工夫とセンスなんだよ。

乙君:
 何も考えてないと思われちゃうと、それはダメだよ。ということですね。

山田:
 あえてサイゼリヤを選択する場合は、サイゼリヤリテラシーを高めて、サイゼリヤについて詳しくなって、サイゼリヤの素晴らしさをチラッチラッと語りながら、「サイゼリヤ良いんだな。こんな見方もできるんだな」とか、「この人といると、低コスパですごい楽しい時間をすごせる」くらい、この人頭良くて、リテラシー高いねっていうくらいサイゼリヤ通になるしかないんですよ。

乙君:
 それじゃあ、サイゼリヤでも吉野家でもどこでもいいじゃん(笑)。

山田:
 だから女の子が一番言いたいセリフは「本当に好きな人と一緒にいればどこでもいいよね」なんだよ。なのにサイゼリヤに文句がつくってことは……。

乙君:
 なるほどね。結局お前に魅力がないんだ、と。

山田:
 そういうことです。

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