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「ルパンの良いところは、盗みに動機がないこと」原作誕生から50周年を迎えた『ルパン三世』を語る

 今年で原作誕生から50周年を迎えた『ルパン三世』について落語家の立川吉笑さん、タレントの池田裕子さん、アニメーション評論家の藤津亮太さんが語ります。

 『ルパン三世』誕生の際、作者であるモンキー・パンチさんは何にインスパイアを受けたのでしょうか。また、ルパン映画の名作『ルパン三世 カリオストロの城』を監督した宮崎駿さんは、ルパンをどのようにとらえていたのでしょうか。『ルパン三世』の魅力に迫ります。

画像は『ルパン三世NETWORK』公式サイトより。

モンキー・パンチは何にインスパイアされてルパン三世を生み出したのか

左から池田裕子さん、藤津亮太さん、立川吉笑さん。

番組スタッフ:
 作者のモンキー・パンチさんは、『ルパン三世』を生み出した時、いったい何にインスパイアされたんでしょうか。

藤津:
 よく言われているのが、『007』シリーズですね。あとは『トムとジェリー』ですね。トムが銭形でルパンがジェリーで、追いかけてくるやつを、知恵のあるやつが出し抜くというものですね。

立川:
 ルパンは元々、モデルがいますよね。

藤津:
 アルセーヌ・ルパン【※】の孫ということになっていたんですが、今はルパン一世の孫ということになっていて、一応関係ないことになっていますよね。いろいろと著作権の問題があったんです。

※アルセーヌ・ルパン
フランスの小説家モーリス・ルブランが発表した推理小説・冒険小説『アルセーヌ・ルパン』シリーズの主人公である怪盗。

番組スタッフ:
 「アルセーヌ・ルパンの著作権が~」とか、誰が言い出すんですかね。

藤津:
 そりゃ当然、遺族ですよ。

立川:
 そこまで名前がとどろいているということですよね。

藤津:
 海外に輸出したときに、版権が切れていない問題が発覚したんです。

立川:
 モンキー・パンチ先生は、ほかにも漫画を描かれているんですか。

藤津:
 もちろん。モンキー・パンチ先生の独特なところは、アメリカのコミックに影響を受けて絵を作っているので、すごく洋画っぽいですよね。アニメ化されるときも、ある程度踏襲されていて、手足がすごく細かったり、銭形などあごが割れている人が多いですよね。日本人であごが割れている人はそんなにいないですが、アメリカの絵柄の描き方ですよね。

放送当時は視聴率は振るわず。しかし、夕方の再放送で高視聴率に

画像は『ルパン三世NETWORK』公式サイトより。

池田:
 ちなみに、テレビアニメの放送は、どの時間帯にやっていたんですか。

藤津:
 ちょっと忘れてしまったんだけど、とにかく当時、視聴率が悪かったんですよ。最初、おおすみ正秋さんという映画監督の下で始まったんですが、すごくハードボイルドで完全大人向けの作風だったんです。でも視聴率が悪くて、途中で高畑勲さんと宮崎駿さんが引き継ぐことになるんですね。

立川:
 そんな事情があったんですね。

藤津:
 そうなってからは、若干おとなしくなるというか、セクシーな感じはなくなって、もうちょっと楽しい感じになったんですよね。

立川:
 それまで高畑さんは子供向けのアニメとかをやってらっしゃったんですよね。

藤津:
 時系列で言うと、68年に東映で『太陽の王子 ホルスの大冒険』という映画を作ったあとに、ルパンを作っているAプロダクションという会社に来て、ほかの作品の準備をしていたんですね。ただ、ルパンの監督が交代になるということで手伝ったという感じなんですね。

立川:
 今見ても、高畑さんとか宮崎さんのテイストって残っていますか。

藤津:
 宮崎さんっぽいテイストで言うと、1期目でいわゆる“旧ルパン”の『7番目の橋が落ちるとき』という作品は傑作と言われていて、とらわれの女の子を救うために、ルパンが頑張って結構かっこいいんですよね。ハードボイルドなんだけど、『ルパン三世 カリオストロの城』に近いテイストがあるんですね。

池田:
 助けられる少女は幼女なんですか。

藤津:
 幼女ではないよ(笑)。

番組スタッフ:
 幼女っていう言い方はやめなさい(笑)。

立川:
 宮崎さんがやり始めてから、ちょっと人気が回復したんですね。

藤津:
 多少よくなりましたね。そして夕方に再放送をやったら、すごく視聴率がよかったんです。

立川:
 そこから、新しく作りましょうってなったんですね。

藤津:
 そうですね。ただ、前回の反省を生かしてちょっと子供向けになりましたね。完全に大人向けのハードボイルドにしないとか、いわゆる“ルパン一家”といわれている4人をユニットで動かしたんですね。要は、峰不二子は立ち回り先によくいる怪しい女で、時々、共同戦線を張るというのが基本だったんです。
石川五ェ門も仲間じゃなかったんですよ。ルパンの仲間は次元大介だけだったんです。

立川:
 へぇ!

藤津:
 もうちょっとチーム感を出すために、ルパン一家をいつもできるだけ一緒に動かすようになったのが、2期目の通称“赤ジャケット”からで、主人公サイドのキャラを立てて、それに毎回出し抜かれる銭形という構造をはっきり作って舞台を世界中に移したのが当たったんですね。

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