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カラー・ドワンゴ・麻生塾によるアニメ・CG制作会社【スタジオQ】が福岡に設立。「業界の人材不足問題を解決したい」会見で語る

 niconicoを運営する株式会社ドワンゴ、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズを制作し庵野秀明氏が代表取締役社長を務める映像企画・製作会社の株式会社カラー、福岡県福岡市博多区に本部を置く麻生専門学校グループ。この3社が協力したアニメ・CG制作を行う新たなスタジオ、株式会社プロジェクトスタジオQが福岡市に設立されることを受け、記者会見が行われた。

 会見後のトークセッションでは、カラー代表取締役の庵野氏、麻生塾理事長の麻生健氏、ドワンゴ代表取締役会長の川上量生氏に加え、福岡市長の髙島宗⼀郎氏もゲストとして登壇。モデレーターをジャーナリストの西田宗千佳氏が務めた。

 なぜ今、福岡なのか。そしてアニメーション業界の人手不足の問題に、どのような解決策を見出しているのか、それぞれの企業の立場や役割から語った。

左から西田宗千佳氏、髙島宗⼀郎氏、⿇⽣健氏、庵野秀明氏、川上量⽣氏

アニメ業界の最大の問題「人材不足」の解決

川上:
 アニメ産業が好調かどうかに関しては、間違いなく好調です。まず10年前、20年前に比べて本数が増えています。人手は不足していますが、どこもアニメを作りたいと思っていて、制作ラインも逼迫(ひっぱく)しています。そのために相対的に業界に落ちるお金は増えています。

西田:
 成長はしているけれど、現場が理想的かと言われるとそうでもないという状況なのでしょうか。

川上:
 人材が本当に足りないのです。無理なスケジュールで作っている現場が増えています。

西田:
 庵野さんは今の状況を見て、課題を一つ解決するなら、どこをあげますか。

庵野:
 人材不足です。

西田:
 CGのクリエイターは、ゲームの現場を見ればそこそこいると思いますが、アニメの現場ではどうでしょうか。

庵野:
 CGを扱えるスタッフの数に対して作品が多いのです。作品を支えられるだけの人材が不足している状況です。

川上:
 潜在的にCGを作りたい人は沢山
いると思います。そうした人材の行き先の中でも、ゲーム産業も大きくなっていますし、IT産業にも需要が出てきました。比較的高収入な企業もそうした人材を求めています。CGというのはゲーム業界でもIT業界でも必要になります。そうなるとアニメ業界には人材が集まりにくい構造になっているのです。

西田:
 アニメ業界に対してCGの人材を集めたい、求心力を強めたいというのも今回の計画の目的の一つでしょうか。

川上:
 そこは私の会社が果たすべき役割の一つです。今はアニメのコンテンツをゲームに展開したりと、これまで分離されていた分野が、どんどん融合していくようになっています。実際、IT業界でもアニメを作る企業が増えています。そういった中で、相対的にアニメ業界の労働環境も改善されていくのではないかと思っています。

教育機関の役割。 “気付かせるチャンス” を在学中に発信していきたい

西田:
 麻生さんは人材を供給する立場として、人材不足に対して、麻生塾がどういった役割を果たすことができると思いますか。

麻生:
 まず職業を啓蒙すること、業界を理解することを高校生や中学生など、若い時期の彼らに向かって発信することが大事だと思います。東京や海外で活躍されている庵野さん、川上さんの “血” を感じることができるものが、より近くにあり、それが教員や学生に響く。 “気付かせるチャンス” をできるだけ在学中に発信していきたいと思っています。

西田:
  “気付かせるチャンス” というのは、現場の一線級のクリエイターに近いところで生徒が学ぶという部分ですか、または先生方に影響を与えるという部分でしょうか。

麻生:
 両方ですね。一番大事なのは、専門性を高めることの中に探究心があります。他の業界でも言えることですが、多職種との連携があります。自分の作りたい物に、他の業種の手も加わっていることがある。ものづくりは、必ずチームで行います。そのチームがどういうことをやっているのかも含め理解することが大切だと気付くことが、ミスマッチを防ぐ事になると思います。

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