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『攻殻機動隊』ハリウッド版とアニメ版の違いを比較考察。「強いキャラを足したのが実写版の失敗だった」

 士郎正宗氏の漫画『攻殻機動隊』を原作とし、ルパート・サンダース氏が監督を務めた『ゴースト・イン・ザ・シェル』が4月7日に日本で公開。

 上記の話題を受けて、4月9日配信の『岡田斗司夫ゼミ』にて、“元祖オタクの王”こと岡田斗司夫氏が、実写化ハリウッド映画、『ゴースト・イン・ザ・シェル』と、押井守氏が監督を務めた劇場版アニメ映画『攻殻機動隊』を比較考察した。


「原作のキャラクター」を活かさない押井守の手法。

岡田:
 アニメ版の『ゴースト・イン・ザ・シェル』というのはこのマンガを原作にして、押井守さんがやったのは、キャラのいきいきとした感じを抜くことなんですね。いわゆるキャラの魅力があったら、押井守さんの作劇はすごく作りにくいんですよ。

 だからこれまでの押井守さんの作品というのは、『ビューティフル・ドリーマー』というか、いわゆる『うる星やつら』の頃までは、原作のキャラを生かそうとしているんですね。

 しかしそれ以後の押井守さんのアニメというのは、原作のマンガのキャラクターというのをできるだけ抑えて作ろうとしているので、たぶんそれはね、『ビューティフル・ドリーマー』を作った時に、高橋留美子と大喧嘩したというのがきっかけの1つじゃないかなと思ってるんですけども、とにかく、原作の持っているキャラクターを殺したいというのが押井さんが作っている作劇法なんですね。そのために絶対に、キャラクターの絵は変えると決めているんですよ。

原作の絵を出来るだけ使わず、マンガっぽさを抜いたリアリティを入れ込む

岡田:
 『パトレイバー』の頃まではまだ、ゆうきまさみの絵を生かそうという意向がある程度あったんです。『うる星やつら』の時もあったんですけども、『パトレイバー』をある程度自分自身の好きに作れるようになってから、特に『パトレイバー』の2作目あたり、劇場版『パトレイバー』の2作目あたりからは、いかに原作の絵から離すか離すかというのを考えるようになってきた。

 それは一見したら、アニメーターのキャラ原案の人の絵を生かしているように見えるんですけど、そうじゃないんですね、演出が生きるように、できるだけキャラクターのキャラらしさ、パッと見には、目の大きさなんですよ。

 まず目の大きさをすごく小さくしてマンガっぽさを抜いて、リアリティというのを入れ込むようにするという方法ですね。だから原作の絵を出来るだけ使わないようにするんです。だから『ゴースト・イン・ザ・シェル』も草薙のたとえばデザインとか、持ってる銃のデザインとか全部使いながら、バトーとかのデザインとか全部使いながら、士郎正宗の絵の魅力みたいなものは、一切使わないようにするんですね。

 だから今後押井さんが新しい新作アニメを作る時があっても、おそらく貞本義行は絶対に使わないんですよ。貞本義行を使うと、絵の魅力が出ちゃうから。絵の魅力が出ちゃうと、それは押井さんが考えるアニメの統合的な画面コントロールが不可能になっちゃうんです。見る人がいろいろ貞本キャラだと見ちゃったり、士郎正宗キャラと見ちゃったり、萌えキャラだと見ちゃうと、もうその瞬間に、押井マジックというのは破たんしてしまうんです。


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