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ハリウッドの『機動戦士ガンダム』実写化を受けオタク評論家がコメント「悪夢の再来になるんじゃないかと…」

💡ここがポイント

●ハリウッドが実写版『機動戦士ガンダム』の制作を発表
●映画の内容を岡田斗司夫氏が予想
●実写化は「悪夢の再来になるんじゃないか」とコメント

 毎週日曜日、夜8時から生放送中の『岡田斗司夫ゼミ』。7月15日の放送では、「雑談スペシャル」ということで、世の中で起きている様々なオタク的な話題が取り上げられました。

 この中で、パーソナリティの岡田斗司夫氏は、7月6日に発表された『機動戦士ガンダム』シリーズの実写化というニュースに触れ、「ハリウッド映画化される場合、ガンダムはこんなふうに改変されるのではないか?」という、大胆な予想を行いました。

岡田斗司夫氏

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ハリウッド版ガンダムは“ケツアゴシャア”の再来となるのか?

岡田:
 ハリウッドで、『ガンダム』の実写映画化が発表されました。制作は“レジェンダリー・ピクチャーズ”という、『パシフィック・リム』などの作品を手掛けているところです。

 このニュースについて、ネットでは、かつてのプレイステーション版アドベンチャーゲーム『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』の再来になるんじゃないかと騒がれております。

 これはマニアの間で“ケツアゴシャア”と呼ばれているもので、外人の俳優さんがガンダムキャラのコスプレをするという実写作品なんですけど。吹き替えだけは原作と同じ声優の池田秀一さんなんですよね(笑)。

 まあ、ガンダムの実写化と言うと、過去にこんな悪夢のようなゲームがあったんですよ。で、これの再来になるんじゃないかということで、ネット業界では、ちょっとザワザワとしています。

ハリウッド版ではジオン軍は全員“レプリカント”になってしまう?

 ハリウッドが『ガンダム』を作るとなると、やっぱりみんな「どこまで“ガンダム”をやるのか?」っていうのが気になるみたいなんですよね。「コロニーの独立戦争というものを本当に描けるのか?」と。僕も、この辺は疑問なんです。

 というのも、ハリウッドのSF映画というのは、基本的に“人間対人間の戦争”を描けないんですよね。ハリウッドメジャーの作品で、人間同士の戦い描いた映画って『エリジウム』くらいのものなんですよ。基本的には「宇宙人とかロボットが攻めてきて、人間が戦う」という形にしないと、正直、戦争というものは描けない所があるんです。

 僕の予想なんですけども、レジェンダリーが『ガンダム』を作るとなると、予算として100億以上を掛けることになるんですよ。そして、「100億以上かけてハリウッド映画を作る」ということは「世界中で公開しても大丈夫なものにしなければいけない」という意味なんです。

 人間同士が戦う映画を描くとなると「敵役になった人種に対して、偏見があるんじゃないか?」とか言われることになるんです。今、ハリウッドは、そういうツッコミが怖くて怖くてしょうがないんですよね。

荒廃した地球に暮らす貧民と、豊かな宇宙コロニーに暮らす富裕層の戦いを描いた映画『エリジウム』(画像はAmazonより)

 なので、僕は「このハリウッド版ガンダムは、下手したら『ブレードランナー』になるんじゃないか?」と思ってるんですよ。

 例えば、「宇宙への移民が可能となった時代、人類は、宇宙コロニーに人造人間、いわゆる“レプリカント”を住ませた。しかし、レプリカントは人類に独立戦争を挑んで、コロニーを落としてきたのであった!」みたいな話にするんじゃないかって。これ、いかにもハリウッドがやりそうな改変なんですよ。まあ、それをやっちゃうと『新造人間キャシャーン』になっちゃうわけですけど(笑)。

 ところが、そうやって「宇宙にいるレプリカントが人類に対して戦いを挑んできた」という構成にするだけで、最初の『機動戦士ガンダム』にあった複雑な人間関係が、あっという間に整理できるということに、僕は気がついちゃったんですよね。

「アムロはきっと中国人になる!」ストーリーを大予想

 ちょっと自分で勝手に妄想した「ハリウッド版ガンダムはこんな話になるんじゃないかな?」という話をしようと思うんですけども。

 まず、レプリカントたちしかいない宇宙コロニーで、「レプリカントだって人間と同じだ!」というふうに人権獲得を求め、暗殺されたのがジオン・ダイクン。もちろん、彼を殺したのはザビ家なんですけども。

 このダイクンには2人の子供がいました。お兄さんのシャアは、身分を隠してザビ家のモビルスーツのパイロットになりました。そして、妹のセイラは“人類連邦軍”のモビルスーツ“ガンダム”のパイロットになります。

 こういうふうに兄と妹の対立ということにしておけば、ハリウッドが大好きな“家族の話”に出来るんです。

 「じゃあ、アムロはどうするんだ? そんな話にするならばアムロが要らなくなるじゃないか!」って思うでしょうが、ちょっと待てと。制作を行うレジェンダリー・ピクチャーズは、今や“中国系の企業”になっているんですよ。

レジェンダリー・ピクチャーズ
(画像は「レジェンダリー・ピクチャーズ」公式サイトより)

 なので、「アムロ・レイは中国人」という設定にする。そんなアムロのお父さんは、ガンダムを作った張本人で、おまけに宇宙戦艦ホワイトベースの艦長にしてしまえばいい。

 こんなふうに考えれば、「ホワイトベースのキャプテンであり、ガンダムの開発者でもある父親が近くにいる息子の話」と、「父親が死んでしまって、その敵討ちをしようとして、離れ離れになった兄妹が戦わざるを得なくなる」という、2つの家族像を描ける。これまた、ハリウッドがいかにも好きそうな話になってくるわけですよ。

 というわけで、中国系のアムロの父がブライト艦長と同じ役割をすることになるんだから、話全体の舞台の流れはホワイトベースは大連あたりの基地からロンドンを経由してニューヨークに向かう、みたいになるんですよ。

 ついでに、セイラの故郷も、ニューヨークのブルックリン辺りにしておく。で、いざそこに着いてみると、故郷のブルックリンは廃墟になってるんですよ。セイラは、幼い頃、自分が育った家というのを探して、ボロボロになった家を見つけます。しかし、そこに置いてあったアルバムを見ても、お兄さんの写っている写真が1枚もない。「え? 私のお兄さんの子供の頃の写真がなんで一枚もないの?」と。この辺が伏線になってくるんです。

 物語の終盤で、中国系の“アムロ・リー”は、お父さんへのコンプレックスから、セイラを連れて2人でホワイトベースから脱走するわけですよ。しかし、そこに、セイラの幼き頃のカンフー指南役のランバ・ラルというやつが襲ってくるんです。

 ランバ・ラルは「姫様、私がマスターですぞ!」とか言って、戦うんですけども、その中で“ニュータイプ”に目覚めたセイラは、「私は今やニュータイプで、あなたを超えた! Now I am a master!」とか言いながら対抗する。

 しかし、実は生前のお父さんと会ったことがなかったセイラは、戦いの中で、ランバ・ラルにお父さんの面影を見て、ジオンに拐われてしまう。それを助けだすために、アムロがランバ・ラルを倒す。というのが映画のクライマックスになります。

 さらに、セイラも最終盤で、お父さんの敵であるザビ家のガルマ・ザビを倒そうとする。しかし、その瞬間、ガルマ・ザビの乗ったモビルスーツを後ろから撃ったのはシャアだった。

 そして、ここで明かされる驚愕の事実。この、お兄さんだと思っていたシャアという男は、実は父・ジオン・ダイクンとレプリカントの女の人の間に出来た子供だったんですよ(笑)!

 そんな、「果たしてシャアは敵か、味方か?」というところで、カリフォルニア決戦は人類連邦側の勝利に終わる。しかし、「宇宙を取り返すために、我々はもう一度、宇宙に上がらなければならない」ということで、ホワイトベースがガーンと軌道に上がっていくところで、第1部が終わるわけです。

 ……まあ、レジェンダリー・ピクチャーズのいつもの映画の感じなら、ここまでで2時間の尺に収まります。

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