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『家庭教室』著者であり歌い手の伊東歌詞太郎さんにいろいろ聞いてみた「今後も本は書くんですか?」「本を手にとってもらう工夫は?」

 昨年、自身のブログで「声帯結節」の療養の為、歌唱活動を休止を発表した伊東歌詞太郎さん。歌い手としての活動ができない期間に、執筆した小説『家庭教室』の発売を記念して、「第2回伊東歌詞太郎出版記念「家庭教室」朗読会&小説家WS」が放送されました。

 タレントの百花繚乱さんの司会進行で、伊東さんと『BanG Dream! バンドリ』の執筆者である、小説家・中村航さんが、「どう工夫して読者を増やしていくか」というセルフプロデュースの話題や、『家庭教室』の続編の可能性について語りました。

『家庭教室』。
(画像はAmazonより)

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5月16日に『家庭教室』が出版。これからどうやって読者を増やす?

左から百花繚乱さん伊東歌詞太郎さん中村航さん

百花繚乱:
 世間様に対して自分の作品をどのように伝えていくのか、これがひとつのテーマになっております。お伺いした話によると、小説家の方しかり本を書く方は、ただ本を書いて出すだけではなかなか手に取ってもらえないような世の中になりはじめていると。

 そんな中で、どう工夫してみなさんに見てもらえるか、そのへんの手段もみなさんにお伺いしたい、というところです。これも歌詞太郎さんはいろいろな今後の参考にもなると思いますので、中村先生からもバシバシと聞いていきたいです。

中村:
 まずは書店に背表紙がこうやって置かれているやつを書店で見かけたら……。

 こういうふうにして置き直す(笑)。

一同:
 (笑)

百花繚乱:
 本当(笑)!?

伊東:
 先輩ですよね(笑)? 僕は先輩を倣いますよ。

中村:
 こういうふうに面陳【※】されているものが多いですね。

※面陳
書店で雑誌や本を棚に立て、背ではなく表紙を見せて陳列する売り方。

 隣に違う方の本があると。一冊手に取ってこう……。

一同:
 (笑)

中村:
 僕はそんなことしないですよ。

百花繚乱:
 なんだよ(笑)。

中村:
 最近同級生が、「お前の本やっておいてやったぞ」と写真に撮って送ってくるんですよ。店員さんが一生懸命レイアウトとかやってるのに、お前は何をやってるんだと。

百花繚乱:
 恥ずかしいからやめてくれよと(笑)。

中村:
 そういうことをやってはいけませんというお話です。

百花繚乱:
 今の話を聞いて本屋さんに『家庭教室』が前にあったら「ん?」って思っちゃいますから(笑)。「誰かな?」って(笑)。

中村:
 やっちゃだめですよ。

百花繚乱:
 あくまで悪い例ということですからね。他に知ってもらう手段ですが、歌詞太郎さんだとご自身のイベント等々もたくさんあったりするじゃないですか。その中でアピールしていくみたいなことを考えていらっしゃるのかな。

伊東:
 僕の場合、アピールというよりかは、手に取ってくれた人に直接目を見て「ありがとう」を言えるっていうところを、これから先も音楽も小説も僕は何をやるか全然わからないんですけれど、そこを絶対イベントの主軸にこれからもしていきたいし、そう思ってくれる人とだけ創作活動をしていきたいなっていうふうに思っていますね。

百花繚乱:
 もう本当に歌詞太郎さん、感情が全部入って、ずっと目がうるうるされていますよね。

伊東:
 そんなことないですよ(笑)。お面のせいじゃないですか。

百花繚乱:
 (笑)。いつかお面を取る日が来るかも……いや、来ないだろうな(笑)。

伊東:
 どうでしょうね。

中村さんが帯を担当。「作者さんのあたたかな声が聞こえてくるようでした」

百花繚乱:
 ちょっと気になったんですけれども、みなさんに手に取ってもらう時に帯があるじゃないですか。「この人も読んでいるんだ」みたいなところでちょっと気になったりすることもあると思うんですよね。

 今回、帯を担当された方はどなたですか。

伊東:
 言っていいですか。中村航大先生ですよ。こちらの先生です。

中村:
 頑張って書いたんだけれど(笑)。頑張って書いたというか、素直に書いたんだけれども、ここでこういうふうに出るとは思わなかったな(笑)。

百花繚乱:
 え!?

中村:
 裏側とかもあるから、こんな真正面に書いてもらって。ちょっとびっくりしました。

伊東:
 ちょっと不満でした(笑)?

中村:
 いえいえ。だってさ、俺の名前でこんな出たってそんなにさ……。

伊東:
 そんなことないですよ(笑)。

百花繚乱:
 数々の作品を手がけ、そしていろいろな方々に知ってもらっている作品を書いている大先生がこれを賞賛しているとなったら、「なるほど!」と。

中村:
 大先生って、このあいだ俺のことを知ったばかりでしょう(笑)。

百花繚乱:
 それを言うと、そうかもしれませんけれど(笑)。

中村:
 読んで書かせてもらって、帯に僕の名前が出ることはそんなに多くないので、緊張します。人の作品に登場するって、緊張するじゃないですか。

百花繚乱:
 「作者さんのあたたかな声が聞こえてくるようでした」という一言を僕も見て、作品を読んでいると主人公が歌詞太郎さんと被る部分が結構あって、なるほどなと。

 作品をしっかり的確に表現している帯のコメントだなというのが伝わってきて、ちゃんと読んでいる方が、しっかりとしたコメントを書いている。これは頼りになりますよね。

伊東:
 しっかり本当に読んでくださっているのも、よくわかる。

中村:
 そりゃ読みましたよ(笑)。

伊東:
 ありがとうございます。

重版は誤字を直すチャンス!

中村:
 初めて読んだのは誰なんですか。

伊東:
 書いて初めて読んでいただいたのは、恐らく編集者の方だと思います。

中村:
 だから僕は2番目か3番目。

伊東:
 トップ3には絶対に入っていますね。

中村:
 最初に送られてきた時に、編集者の手違いがあって。これは前回にも言ったっけ?

伊東:
 いえ、直前なのでたぶん手違いの話ではないです。

百花繚乱:
 手違いの話があるんですか?

伊東:
 ここまで言ってくれたらありがたいのですが、誤字は僕のせいじゃなかったんですよ(笑)。

中村:
 誤字太郎の話はいいんですけれど(笑)。誤字太郎先生はね、だってきょう打ち合わせで、「中村さん、もう面白太郎なんでバンバン突っ込んでください」って言われたから。

百花繚乱:
 ディレクターの方が言っていましたね。

中村:
 それは置いておいて、これからちょっと売れたりして「今、本が書店にない」とかになると、重版がかかるかもしれないですね。

百花繚乱:
 重版?

中村:
 重版出来と書いて「じゅうはんしゅったい」と読むのですが、僕もその読み方を最近知ったんですけれど。「じゅうはんでき」だと思っていたら、「中村さん、それはじゅうはんしゅったいと読むんですよ」って(笑)。それはいいのですが、重版が決まるじゃないですか。決まった時に、誤字を直すチャンスなんですよ。

伊東:
 そうなんですね。

中村:
 最近、本を出して一年半ぶりぐらいに『BanG Dream! バンドリ』の小説を重版して。出たばかりの時に「ここが間違っている」とTwitterで指摘されて(笑)。

百花繚乱:
 便利な世の中になりましたね(笑)。

中村:
 編集者が「重版したら直しましょうね」とふせんを挟んでくれていて、一年半待ってついに直せたんです。だから誤字太郎先生も。

百花繚乱:
 直すタイミングがあるかもしれないですね。

伊東:
 僕のせいじゃないという話はどこに消えちゃったんですか(笑)。

中村:
 でも絶対に間違いはあると思うんだよな。

百花繚乱:
 これだけのボリュームですからね。

中村:
 自分も何度も読んでいるし、編集者も読んでいるし、校正さんも読んでいるんだけれども、なぜか漏れるのがあって。僕、一番ひどかったのは主人公が女性と別れそうになっている時に新潟に出張して、新潟から東京に帰る新幹線で、車窓が動くのと同時に自分の心情も揺れ動く。

 なかなか珠玉の表現がなされていた。

伊東:
 自分としては会心の出来栄えだったんですね。

中村:
 そうです。新幹線は停まり、再び動く。で、新幹線がおもむろに宇都宮駅に着いて、宇都宮駅を出た。そういうのがあったんですよ。それで本を出したら、「中村先生、新潟からの新幹線は宇都宮には行きません」って(笑)。

一同:
 (笑)

中村:
 やっちゃった! って思って(笑)。

伊東:
 それはもう誤字とかじゃないですもんね。

中村:
 なんでそんなミスが残ってしまったのかがわからない。それで重版待ちをしたのですが、重版することはなく、文庫本になった時に直しました。「高崎だよ! 高崎!」って(笑)。

一同:
 (笑)

伊東:
 重版とか、あまり本に親しみがない人はもしかしたらわからないかもしれないんですけれども、何部刷るかって決まるわけなんですよ。これが売れ行きが良かったらもっと次刷らなくちゃいけないっていうので。  

 第ニ刷といって、また擦りました、それもなくなったら三刷ってなっていって、だいたいこの最後のほうのページに、この本はいつ刊行されて、第何刷まで行きましたよって書いてあるんですね。

中村:
 何刷まで書いてありますか。

伊東:
 えっと、年下の中村航先生は平成30年4月10日に初版発行ですね。以上です。

百花繚乱:
 歌詞太郎さん、ちょっと先輩いじりを覚えて(笑)。

伊東:
 ちょっといってみようかなみたいな(笑)。

中村:
 でも本当に長く読み継がれているものは、十三刷とか二十刷とか、『ぐりとぐら』とか見てみてください、すごいですよ。『ぐりとぐら』は春になると保育園は補充するんですよ。なぜなら子供がベロベロ舐めちゃうから。「ホットケーキおいしそう」って舐めちゃうので、買い換えないといけないんですね。

 だから春になると増刷するんですよ。

百花繚乱:
 では最後の増刷のページを見たら、『ぐりとぐら』は何回舐められたかというのがわかるわけですね。

中村:
 そういうことです(笑)。

伊東:
 本の売れ行きがわかるので、今度自分の好きな本があったら見てみてください。

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